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東京科学大学 2026年度
理系数学 第1問

問題

(1) は無理数であり,有理数 および正の整数 により と表されるとする。このとき, が成り立つような有理数 を求めよ。また,そのような有理数 の組はただ一つに限ることを示せ。

(2) は無理数であり,有理数 および正の整数 により と表されるとする。このとき, が成り立つような有理数 を求めよ。また,そのような有理数 の組はただ一つに限ることを示せ。

出典:東京科学大学 2026年度 前期日程 理系 第1問

方針

または で表し,それぞれ から係数を読む。一意性は,2つの候補の差をとる。(1)では無理数 が有理一次式を満たせないことを用いる。(2)では, が有理係数の二次以下の方程式を満たすと有理数になってしまうことを示してから,差の二次式が零多項式であると結論する。

解答

(1)

は無理数であるから, であり,また も無理数である。 より である。これを展開すると であるから,求める組の一つは である。これは がそれぞれ有理数,有理数,整数であることから有理数である。

次に一意性を示す。 がともに成り立ち, が有理数であるとする。差をとると である。もし なら は有理数となり,仮定に反する。したがって であり,さらに である。よって組はただ一つである。

(2)

は無理数であるから, であり, も無理数である。 より である。展開して整理すると となる。したがって が求める有理数の組である。

一意性を示すため,まず が有理係数の二次以下の方程式を満たさないことを確認する。 が成り立つとし, は有理数で,すべてが ではないとする。 なら一次式から は有理数となり矛盾する。よって としてよい。このとき と有理数 で表せる。両辺に を掛けると である。もし なら は有理数となり矛盾する。したがって であり,このとき だから となって,やはり が有理数となる。よってそのような二次以下の関係式は存在しない。

いま がともに成り立ち,係数はすべて有理数であるとする。差をとると である。ここで であり, だから,この式が零多項式でなければ について有理係数の二次以下の方程式が得られてしまう。これは上で示したことに反する。したがって である。ゆえに はただ一つに限る。