東京工業大学 2024年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全学院
- 分野
- 微分、積分、図形と方程式
- 解法
- 恒等式比較、極限計算、置換積分、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
実数全体を定義域にもつ微分可能な関数 f(t),g(t) が次の6つの条件を満たしているとする。 f′(t)=−f(t)g(t),g′(t)={f(t)}2, f(t)>0,∣g(t)∣<1,f(0)=1,g(0)=0. このとき p(t)={f(t)}2+{g(t)}2,q(t)=log1−g(t)1+g(t) とおく。
(1) p′(t) を求めよ。
(2) q′(t) は定数関数であることを示せ。
(3) t→∞limg(t) を求めよ。
(4) f(T)=g(T) となる正の実数 T に対して,媒介変数表示された平面曲線 (x,y)=(f(t),g(t)) (0≦t≦T) の長さを求めよ。
出典:東京工業大学 2024年度 前期日程 理系 第2問
方針
まず p′(t) を直接計算して保存量 f(t)2+g(t)2=1 を得る。これを q′(t) の計算に代入して定数値を出し,初期条件から q(t)=2t とする。これにより g(t) の極限を求める。(4) は曲線の長さの公式を使い,f2+g2=1 と g′=f2 によって g を変数とする積分に直す。
解答
(1)
p′(t)=2f(t)f′(t)+2g(t)g′(t)=2f(t){−f(t)g(t)}+2g(t){f(t)}2=0 である。したがって p′(t)=0 である。
(2)
(1) より p(t) は定数であり,p(0)=12+02=1 だから {f(t)}2+{g(t)}2=1 がすべての t で成り立つ。∣g(t)∣<1 なので q(t) は定義され,
q′(t)=g′(t)(1+g(t)1+1−g(t)1)={f(t)}21−{g(t)}22=2
である。よって q′(t) は定数関数である。
(3)
q(0)=0 であり,(2) より q′(t)=2 だから q(t)=2t である。したがって log1−g(t)1+g(t)=2t である。指数をとると 1−g(t)1+g(t)=e2t であり,∣g(t)∣<1 のもとで整理して g(t)=e2t+1e2t−1 を得る。ゆえに limt→∞g(t)=1 である。
(4)
T>0 では g′(t)={f(t)}2>0 であるから,g(t) は単調増加する。また f(T)=g(T) と f(T)2+g(T)2=1,さらに f(T)>0 より f(T)=g(T)=21 である。
曲線の長さを L とすると
L=∫0T{f′(t)}2+{g′(t)}2dt=∫0Tf(t)2g(t)2+f(t)4dt=∫0Tf(t)dt
である。ここで g′(t)=f(t)2,かつ f(t)>0 だから,f(t)=1−g(t)2 である。よって u=g(t) とおくとu=sinθ (0≦θ≦π/4) とおくと,du=cosθdθ であり,1−u2=cosθ である。したがって L=∫0π/4dθ=4π である。である。