東京工業大学 2021年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全学院
- 分野
- 図形と方程式、積分、微分
- 解法
- 範囲評価、体積計算、場合分け、計算整理
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 30分
問題
xy 平面上の円 C:x2+(y−a)2=a2 (a>0) を考える。以下の問いに答えよ。
(1) 円 C が y≧x2 で表される領域に含まれるための a の範囲を求めよ。
(2) 円 C が y≧x2−x4 で表される領域に含まれるための a の範囲を求めよ。
(3) a が (2) の範囲にあるとする。xy 平面において連立不等式
∣x∣≦21,0≦y≦41,y≧x2−x4,x2+(y−a)2≧a2
で表される領域 D を,y 軸の周りに1回転させてできる立体の体積を求めよ。
出典:東京工業大学 2021年度 前期日程 理系 第5問
方針
(1)(2)はいずれも円の下半分 y=a−a2−x2 が曲線以上である条件に直し,t=x2 とおいて評価する。(2)では t=0 近くの条件が最も厳しいことを示す。(3)は高さ y で切った断面を考える。u=x2 とすると y=x2−x4 は 0≦u≦1/2 で単調に増え,外半径の二乗は 21−1−4y である。円の内部を除く条件から内半径の二乗は 2ay−y2 となり,2a と 1/4 の大小で場合分けして積分する。
解答
(1)
円 C の下半分は y=a−a2−x2 (∣x∣≦a) で表される。円全体が y≧x2 の領域に含まれるには,すべての ∣x∣≦a について a−a2−x2≧x2 が成り立つことが必要十分である。右辺へ移すと a2−x2≦a−x2 であり,このためには x2≦a が必要である。両辺を二乗して整理すると,x2(1−2a+x2)≧0 となる。これが ∣x∣≦a のすべてで成り立つには,x=0 の近くを考えて 1−2a≧0 が必要である。逆に 0<a≦21 ならば ∣x∣≦a で x2≦a2≦a かつ 1−2a+x2≧0 なので条件を満たす。よって 0<a≦21 である。
(2)
同様に,すべての ∣x∣≦a について a−a2−x2≧x2−x4 が成り立てばよい。t=x2 とおくと 0≦t≦a2 であり,条件は a2−t≦a−t+t2 である。ここで a−t+t2=(a−t)+t2≧a−a2+t2>0 なので,両辺を二乗してよい。二乗して整理すると,t=0 では等号で,t>0 では 2a(1−t)≦1+t(1−t)2 となる。t≧1 では左辺が 0 以下なので成り立つ。0<t<1 では a≦2(1−t)1+t(1−t)2 である。右辺から 21 を引くと 2(1−t)1+t(1−t)2−21=2(1−t)t{1+(1−t)2}>0 である。したがって必要十分条件は 0<a≦21 である。
(3)
u=x2 とおく。0≦u≦21 で u−u2 は増加するので,0≦y≦41 において y≧x2−x4 から得られる外半径 R(y) は R(y)2=21−1−4y である。また,x2+(y−a)2<a2 は円の内部を表すので,これを除く内半径 r(y) は,0≦y≦min(2a,1/4) で r(y)2=2ay−y2,それ以外では r(y)=0 である。(2)の条件により円は y≧x2−x4 の領域に含まれるので,この内半径は外半径を超えない。
まず
∫01/4R(y)2dy=∫01/421−1−4ydy=241
である。したがって求める体積 V は
V=π{241−∫0min(2a,1/4)(2ay−y2)dy}
である。0<a≦81 のとき,積分の上端は 2a であるから
V=π(241−∫02a(2ay−y2)dy)=π(241−34a3)
である。81≦a≦21 のとき,積分の上端は 41 であるから
V=π(241−∫01/4(2ay−y2)dy)=64(3−4a)π
である。以上より,求める体積は
V=⎩⎨⎧π(241−34a3)64(3−4a)π(0<a≦81),(81≦a≦21)
である。