問題
は正の整数とし,文字 a,b,c を重複を許して 個並べてできる文字列すべての集合を とする。 の要素に対し次の条件 (*) を考える。
(*) 文字 c が2つ以上連続して現れない。
以下 から要素を一つ選ぶとき,どの要素も同じ確率で選ばれるとする。
(1) から要素を一つ選ぶとき,それが条件 (*) を満たす確率 を求めよ。
(2) とする。 から要素を一つ選んだところ,これは条件 (*) を満たし,その7番目の文字は c であった。このとき,この要素の10番目の文字が c である確率を とする。極限値 を求めよ。
方針
条件 (*) を満たす長さ の文字列の個数を とし,最後の文字が c であるかどうかで漸化式を作る。(2) では,7番目が c と決まると6番目と8番目は a または b に限られるので,左右のブロックに分離して数える。10番目も c である場合は9番目と11番目も a または b に限られるため, は の比に帰着する。最後に (1) の閉じた式から極限を求める。
解答
(1)
条件 (*) を満たす長さ の文字列の個数を とする。空文字列を1個と数えて ,また である。
とする。最後の文字が a または b のときは,その前の 文字は条件 (*) を満たせばよいので 通りである。最後の文字が c のときは,その直前は a または b でなければならず,最初の 文字は条件 (*) を満たせばよいので 通りである。したがってである。
特性方程式 の2解をとおくと,である。全体の文字列は 個なので
である。
(2)
7番目の文字が c であり条件 (*) を満たすなら,6番目と8番目の文字は a または b である。1番目から5番目までは条件 (*) を満たす任意の文字列であり,9番目以降も条件 (*) を満たす任意の文字列である。したがって,条件 (*) を満たし7番目が c である文字列の個数はである。
さらに10番目の文字も c であるとする。このとき9番目と11番目も a または b である。よって,条件 (*) を満たし7番目と10番目がともに c である文字列の個数はである。したがって
である。
ここで だから,
である。よって
である。