東京工業大学 2014年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程
- 対象
- 全類
- 分野
- 微分、積分、数列、図形と方程式
- 解法
- 接線・法線、面積計算、漸化式の変形、和の計算、計算整理
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
xy 平面上の曲線 C:y=x3+x2+1 を考え,C 上の点 (1,3) を P0 とする。k=1,2,3,… に対して,点 Pk−1(xk−1,yk−1) における C の接線と C の交点のうちで Pk−1 と異なる点を Pk(xk,yk) とする。このとき,Pk−1 と Pk を結ぶ線分と C によって囲まれた部分の面積を Sk とする。
(1) S1 を求めよ。
(2) xk を k を用いて表せ。
(3) k=1∑∞Sk1 を求めよ。
出典:東京工業大学 2014年度 前期日程 理系 第5問
方針
三次関数と接線の交点では,接点が重解になることを利用する。接点の x 座標を a とすると,接線との差は (x−a)2(x+2a+1) と因数分解できるので,次の点の x 座標は −2a−1 である。面積は接点ともう一つの交点の距離 d=∣3a+1∣ だけで d4/12 と表せるため,xk の漸化式から Sk を等比的に求める。
解答
(1)
f(x)=x3+x2+1 とおくと,f′(x)=3x2+2x である。点 P0 は x=1 に対応し,接線の傾きは f′(1)=5 であるから,接線はy=5x−2である。曲線との差は
f(x)−(5x−2)=x3+x2−5x+3=(x−1)2(x+3)
であるので,P0 と異なる交点は x=−3 である。−3≦x≦1 では (x−1)2(x+3)≧0 だから,
S1=∫−31(x−1)2(x+3)dx=1244=364
である。
(2)
一般に,接点の x 座標を a とすると,その接線は y=f(a)+f′(a)(x−a) である。曲線との差を計算すると
f(x)−{f(a)+f′(a)(x−a)}=x3+x2+1−{a3+a2+1+(3a2+2a)(x−a)}=(x−a)2(x+2a+1)
である。したがって,接点と異なる交点の x 座標は −2a−1 であり,xk=−2xk−1−1が成り立つ。
この漸化式はxk+31=−2(xk−1+31)と変形できる。x0=1 より x0+31=34 だから,xk+31=34(−2)kである。よってxk=34(−2)k−1である。この式から xk=xk−1 も分かるので,各 Pk は問題の条件どおり定まる。
(3)
接点の x 座標を a=xk−1,もう一つの交点の x 座標を b=xk=−2a−1 とし,d=∣a−b∣=∣3a+1∣ とおく。(2)の因数分解より,曲線と接線の上下は場合により入れ替わるが,囲まれる面積は
∫0du(d−u)2du=12d4
である。ここで (2) の一般項から3xk−1+1=4(−2)k−1であるから,d=4⋅2k−1 である。したがって
Sk=12(4⋅2k−1)4=36416k−1
である。よって
k=1∑∞Sk1=643k=1∑∞(161)k−1=643⋅1516=201
である。