東京工業大学 1990年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 指数・対数、方程式・不等式、論証・証明
- 解法
- 不等式評価、置換、微分による最大最小
- 難易度
- 4 / 10 計算量 3 / 10 目安 10分
問題
xi (i=1,2,…,n) を正数とし,i=1∑nxi=k を満たすとする。このとき不等式 i=1∑nxilogxi≧klognk を証明せよ。
出典:東京工業大学 1990年度 前期 理系 第2問
方針
平均 a=k/n で割って ti=xi/a とおく。∑ti=n となるので,基本不等式 tlogt≧t−1 を微分で証明して各 ti に適用する。最後に等号成立条件も確認する。
解答
a=nk,ti=axi とおく。xi>0 かつ k=∑i=1nxi>0 であるから a>0,ti>0 であり,また∑i=1nti=nである。
ここで t>0 に対し g(t)=tlogt−t+1 とおくと,g′(t)=logt である。したがって 0<t<1 で g′(t)<0,t>1 で g′(t)>0 となり,g(t) は t=1 で最小値 g(1)=0 をとる。よってtlogt≧t−1がすべての t>0 で成り立つ。
これを各 ti に適用すると
i=1∑nxilogxi=i=1∑natilog(ati)=ai=1∑ntilogti+alogai=1∑nti
である。上の不等式より∑i=1ntilogti≧∑i=1n(ti−1)=0だから
i=1∑nxilogxi≧aloga⋅n=klognk
となる。よって求める不等式は証明された。なお等号はすべての i で ti=1,すなわち x1=x2=⋯=xn=k/n のときに限る。