東京工業大学 1990年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 数と式、方程式・不等式、論証・証明
- 解法
- 必要十分条件、コーシー・シュワルツ、同値変形
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 20分
問題
x,y,z,w を正数とする。任意の正の整数 m,n に対して
(xm1+ym1)n+(zm1+wm1)n={(xmn+zmn)n1+(ymn+wmn)n1}n
が成り立つための必要十分条件を求めよ。
出典:東京工業大学 1990年度 前期 理系 第1問
方針
任意の m,n に対する等式なので,必要条件は特に m=1,n=2 を代入して得る。そこで現れる平方根の等式を平方し,コーシー・シュワルツの等号条件に相当する xw=yz を導く。十分性は x/y=z/w とおき,各 m,n で両辺が同じ形に因数分解されることを直接確かめる。
解答
求める条件は xw=yz であることを示す。
まず,条件の等式が任意の正の整数 m,n で成り立つなら,特に m=1,n=2 として
(x+y)2+(z+w)2=(x2+z2+y2+w2)2
である。両辺を展開して共通部分を消すとxy+zw=(x2+z2)(y2+w2)となる。両辺は正であるから平方して(x2+z2)(y2+w2)−(xy+zw)2=0を得る。左辺は (xw−yz)2 であるから,必要条件として xw=yz が従う。
逆に xw=yz とする。正数であるから,ある正数 λ を用いて x=λy,z=λw と書ける。正の整数 m,n に対し,A=λ1/m,B=y1/m,C=w1/m とおくと
(xm1+ym1)n+(zm1+wm1)n=(AB+B)n+(AC+C)n=(A+1)n(Bn+Cn)
である。一方,右辺は
{(AnBn+AnCn)n1+(Bn+Cn)n1}n={A(Bn+Cn)n1+(Bn+Cn)n1}n=(A+1)n(Bn+Cn)
となり,左辺と一致する。したがって xw=yz は十分である。
以上より,必要十分条件は xw=yz である。