東京工業大学 1985年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 図形と方程式、微分
- 解法
- 座標設定、円の性質、三角比の利用、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 7 / 10 計算量 7 / 10 目安 35分
問題
5つの円 O1,O2,O3,O4,O5 がある。O1,O2 は半径がそれぞれ1と a (0<a<1) の同心円である。O3 は O1 に内接し,O2 と互いに外接する。O4 は O1 に内接し,O2,O3 と互いに外接する。O5 は O1 に内接し,O3,O4 と互いに外接する。ただし,O2,O3,O4,O5 の中心をそれぞれ A,B,C,D とするとき,D は B,C を通る直線に関して A の反対側にあるものとする。
(1) 四辺形 ABDC の面積 S(a) を求めよ。
(2) S(a) の最大値を求めよ。
出典:東京工業大学 1985年度 前期 理系 第3問
方針
接円の半径と中心間距離を順に求め、s=a で四辺形の面積を表して微分する。
解答
(1)
O1 と O2 の共通の中心が A である。O3 の半径を r とすると,O1 に内接し O2 に外接するから
AB=1−r=a+r
である。よって r=(1−a)/2,AB=(1+a)/2 である。同様に O4 の半径も (1−a)/2 であり,AC=(1+a)/2 である。また O3 と O4 は外接するので BC=1−a である。
BC の中点を M とする。三角形 ABC は二等辺三角形であり,
AM2=(21+a)2−(21−a)2=a
であるから,AM=a である。
次に O5 の半径を q,MD=d とする。D は直線 BC に関して A の反対側にあるから AD=a+d である。O5 が O1 に内接することからa+d=1−qである。また O5 は O3,O4 に外接するので
BD=CD=21−a+q
である。直角三角形 BMD より
d2+(21−a)2=(21−a+q)2
したがって d2=(1−a)q+q2 である。
s=a とおく。上の d=1−q−s を代入すると(1−q−s)2=(1−s2)q+q2であり,整理して(1−s)2=(1−s)(3+s)qを得る。0<s<1 より
q=3+s1−s,d=1−s−q=3+s(1−s)(2+s)
である。
四辺形 ABDC は三角形 ABC と三角形 BDC を合わせたものであり,共通の底辺は BC=1−a,高さの和は a+d である。よって
S(a)=21(1−a)(s+3+s(1−s)(2+s))=21(1−s2)⋅s+32(s+1)=s+3(1−s)(1+s)2
である。したがってS(a)=3+a(1−a)(1+a)2である。
(2)
s=a とおけば 0<s<1 で,S=s+3(1−s)(1+s)2である。分子を展開して微分するとdsdS=(s+3)2−2(s3+5s2+3s−1)である。ここでs3+5s2+3s−1=(s−5+2)(s2+(3+5)s+5+2)であり,0<s<1 では第2因子は正である。したがって S は 0<s<5−2 で増加し,5−2<s<1 で減少する。
よって最大は s=5−2,すなわち a=(5−2)2 のときに生じ,最大値は5+1(3−5)(5−1)2=105−22である。