東京工業大学 1984年度
理系数学 第4問
- 試験区分
- 前期
- 対象
- 全類
- 分野
- 積分、微分、関数
- 解法
- 絶対値の処理、微分による最大最小、定積分評価、場合分け
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 15分
問題
定積分 ∫01ex∣x−a∣dx を最小にする a を求めよ.
出典:東京工業大学 1984年度 前期 理系 第4問
方針
a が区間外にある場合は絶対値が外れ,最小は [0,1] 内にあることを先に確認する。0≦a≦1 では積分を [0,a],[a,1] に分け,a で微分して符号変化を調べる。
解答
F(a)=∫01ex∣x−a∣dx とおく。a≦0 のとき ∣x−a∣=x−a であるから,a を増やすと F(a) は減少する。a≧1 のとき ∣x−a∣=a−x であるから,a を増やすと F(a) は増加する。したがって最小を与える a は 0≦a≦1 にある。
0≦a≦1 では
F(a)=∫0aex(a−x)dx+∫a1ex(x−a)dx
である。a を少し増やしたときの変化を考えると,
F′(a)=∫0aexdx−∫a1exdx=(ea−1)−(e−ea)=2ea−e−1
である。よって F′(a)=0 は ea=(e+1)/2,すなわち a=log2e+1 を与える。
また F′(a)=2ea−e−1 は a について増加するので,この点の前で負,後で正である。さらに 1<(e+1)/2<e より 0<log2e+1<1 である。したがって,定積分を最小にする値はa=log2e+1である。