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東京工業大学 1983年度
理系数学 第1問

問題

正の有理数 を既約分数で表したとき,その分母の平方を とする(自然数 に対しては とする).

(1) 相異なる正の有理数 に対して,不等式 が成り立つことを証明せよ.

(2) 自然数 に対して とするとき,極限値 を求めよ.

出典:東京工業大学 1983年度 前期 理系 第1問

方針

(1) は を既約分数で表し, が正の整数であることから を得る。最後は で評価する。(2) は の偶奇で既約化後の分母を分け,隣り合う2項のうち一方だけが分母を2で割れることを使って極限を計算する。

解答

(1)

正の有理数 を既約分数で と表す。ただし は正の整数で, はそれぞれ互いに素である。このとき である。

より であり, は正の整数であるから である。したがって であり, となる。一方, より である。

以上から が成り立つ。

(2)

である。 が偶数のとき偶数, が奇数のとき奇数であるから,既約分数にしたときの分母は

である。

また については, が偶数のとき奇数, が奇数のとき偶数である。よって

である。いずれの場合も,最高次の項は である。

一方, であるから,これは と同じ極限比をもつ。したがって求める極限値はである。