問題
座標平面において,原点を中心とする半径の円と放物線は,ただ1つの共有点をもつとする.
(1) の値をそれぞれ求めよ.
(2) 連立不等式
の表す領域を,軸のまわりに1回転してできる回転体の体積を求めよ.
出典:大阪大学 2016年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
(1)は放物線上の点と原点の距離の2乗を最小化する。円がただ1つの共有点をもつには,半径がこの最小距離に等しい必要がある。微分するとで,後ろの2次式は常に正なので最小点はだけである。(2)は軸回転の断面で,放物線上端の半径の2乗から,円の内部を除く部分だけを引く。円が存在するとそれ以後で積分を分ける。
解答
(1)
放物線上の点を とおく。この点と原点との距離の2乗を とする。円は原点を中心とするので,放物線と円がただ1つの共有点をもつためには,がの最小値に等しければよい。
微分すると である。ここで の判別式はで,係数の先頭は正だから,常に正である。したがっての符号はの符号で決まり,で最小となる。
よって共有点は である。また より である。
したがって である。
(2)
(1)より,である。領域は
で表される。 を固定して軸のまわりに回転する。放物線の上端による外側半径の2乗は である。一方,円の内部を除く条件により,の範囲では内側半径の2乗 を引く必要がある。では,なので円による除外はない。
したがって体積は
である。計算を整理すると
である。したがって
である。
別解。(1)は接線条件で求めてもよい。ただ1つの共有点をもつ円は,原点から放物線へ下ろした最短距離の点で接する。したがって,放物線上の点への距離の2乗を最小にする方法と,円と放物線が接する条件は同じ内容である。(2)では円の内部をくり抜く範囲がに限られるので,で積分区間を分けるのが安全である。