大阪大学 2010年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、指数・対数
- 解法
- 微分による最大最小、部分積分、計算整理
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
関数f(x)=2log(1+ex)−x−log2を考える.ただし,対数は自然対数であり,eは自然対数の底とする.
(1) f(x)の第2次導関数をf′′(x)とする.等式logf′′(x)=−f(x)が成り立つことを示せ.
(2) 定積分∫0log2(x−log2)e−f(x)dxを求めよ.
出典:大阪大学 2010年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
(1) は f′(x),f′′(x) を直接計算し,さらに e−f(x) を指数法則で整理して同じ式になることを示す。f′′(x)>0 も確認しておくと対数が定義できる。(2) は(1)から e−f(x)=f′′(x) と置き換え,L=log2 として ∫0L(x−L)f′′(x)dx を部分積分する。端点で f′(0)=0 が効くので,最後は f(0)−f(L) の計算に帰着する。
解答
(1) f(x)=2log(1+ex)−x−log2 である。まず微分すると
f′(x)=2⋅1+exex−1=1+ex2ex−(1+ex)=ex+1ex−1
である。さらに f′′(x)=(ex+1)2ex(ex+1)−(ex−1)ex=(1+ex)22ex である。特に f′′(x)>0 である。
一方,e−f(x)=e−2log(1+ex)+x+log2 であるから e−f(x)=(1+ex)22ex となる。よって f′′(x)=e−f(x) である。両辺は正なので対数をとることができ,logf′′(x)=−f(x) が成り立つ。
(2) L=log2 とおく。(1)より e−f(x)=f′′(x) であるから,求める積分 I は I=∫0L(x−L)f′′(x)dx である。
部分積分を用いると I=[(x−L)f′(x)]0L−∫0Lf′(x)dx である。ここで x=L では (x−L)=0 であり,x=0 では f′(0)=1+11−1=0 である。したがって境界項は0で,I=−∫0Lf′(x)dx=−(f(L)−f(0))=f(0)−f(L) となる。 f(0) は f(0)=2log2−0−log2=log2 である。また L=log2 なので eL=2 であり,f(L)=2log(1+2)−log2−log2=2log3−2log2 である。
ゆえに I=log2−(2log3−2log2)=3log2−2log3=log98 である。積分区間では x−L≦0,e−f(x)>0 なので,結果が負になることとも合っている。