大阪大学 2003年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分
- 解法
- 不等式評価、接線・法線、誘導利用
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 14〜18分
問題
(1) 0<t<1のとき,不等式2logt<−1+t1−tが成り立つことを示せ.
(2) kを正の定数とする.a>0とし,曲線C:y=ekx上の2点P(a,eka),Q(−a,e−ka)を考える.このときPにおけるCの接線とQにおけるCの接線の交点のx座標は常に正であることを示せ.
出典:大阪大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
(1) は示したい不等式を、t=1 で0になる関数の正値性に直して微分で示す。(2) は2本の接線の交点の x 座標を式で求め、A=ka、t=e−2A と置いて (1) の不等式と同じ形を作る。分母が正であることもあわせて確認する。
解答
(1)
示したい不等式は logt<−1+t2(1−t) と同値である。そこで F(t)=−1+t2(1−t)−logt とおく。0<t<1 において
F′(t)=(1+t)24−t1=t(1+t)24t−(1+t)2=−t(1+t)2(t−1)2<0
である。また F(1)=0 である。F は増加する t に対して減少するので、0<t<1 では F(t)>F(1)=0 となる。よって logt<−1+t2(1−t) であり、両辺を2で割って 2logt<−1+t1−t が成り立つ。
(2)
曲線 y=ekx の導関数は y′=kekx である。したがって、点 P(a,eka) における接線は y=eka+keka(x−a) であり、点 Q(−a,e−ka) における接線は y=e−ka+ke−ka(x+a) である。
この2直線の交点の x 座標を X とする。2つの接線の y 座標を等しくすると eka{1+k(X−a)}=e−ka{1+k(X+a)} である。ここで A=ka>0 とおくと eA(1−A+kX)=e−A(1+A+kX) である。整理して kX(eA−e−A)=e−A(1+A)−eA(1−A) を得る。両辺を eA で割ると kX(1−e−2A)=A−1+(1+A)e−2A である。
ここで t=e−2A とおくと、A>0 より 0<t<1 であり、A=−21logt である。(1) より 2logt<−1+t1−t だから A>1+t1−t である。よって A(1+t)>(1−t) であり、これは A−1+(1+A)t>0 を意味する。すなわち A−1+(1+A)e−2A>0 である。
一方、k>0 かつ 1−e−2A>0 である。したがって X>0 であり、接線の交点の x 座標は常に正である。