大阪大学 1997年度
理系数学 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、積分、図形と方程式
- 解法
- 置換、体積計算、場合分け
- 難易度
- 8 / 10 計算量 8 / 10 目安 35分
問題
関数f(θ)=2sin2θ+cosθに対し,次の条件を満たす正の数aを考える.
{∣θ∣<aならばf(θ)>0∣θ∣=aならばf(θ)=0
(1) aの値を求めよ.
(2) 曲線Cを媒介変数θ (−a≦θ≦a)を用いて
C:{x=f(θ)y=sinθ
で定める.x軸に平行な直線y=tと曲線Cが共有点をもつような実数tの範囲を求め,共有点のx座標をtで表せ.
(3) 曲線Cとy軸とで囲まれる図形を,y軸のまわりに1回転してできる立体の体積を求めよ.
出典:大阪大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
(1)はc=cosθと置いてf(θ)=2(1−c2)+cの零点を求め、f(0)>0と偶関数であることから境界aを決める。(2)ではy=tすなわちsinθ=tが、区間[−3π/4,3π/4]で何個の解をもつかを調べる。cosθが正の枝と負の枝に分かれるので、x=2t2±1−t2を範囲ごとに整理する。(3)は水平切片をy軸まわりに回転する。−1/2≦t≦1/2では円板、1/2≦t≦1では2本の枝の間の輪として積分する。
解答
(1)
c=cosθ とおくと sin2θ=1−c2 であるから f(θ)=2(1−c2)+c である。f(θ)=0は 2c2−c−2=0 と同値である。これを解くと c=221±3 であり、−1≦c≦1を満たす解は c=−21 だけである。
したがって零点は cosθ=−21 を満たす点である。f(0)=1>0であり、fは偶関数なので、原点を中心にf(θ)>0となる最大の対称区間は ∣θ∣<43π である。よって a=43π である。
(2)
−a≦θ≦aより −43π≦θ≦43π である。この区間でt=sinθが取り得る値は −21≦t≦1 である。
共有点では t=sinθ であり x=f(θ)=2sin2θ+cosθ=2t2+cosθ である。したがってcosθの符号を考えればよい。 −21<t<21 のとき、この区間内でsinθ=tを満たす点はcosθ>0の枝だけである。よって x=2t2+1−t2 である。 21≦t≦1 のとき、sinθ=tを満たす点は、cosθ≧0の枝とcosθ≦0の枝の2つである。ただしt=1では同じ点になる。したがって共有点のx座標は x=2t2±1−t2 である。
またt=−1/2では、θ=−3π/4とθ=−π/4があり、x座標は 0,2 である。以上より、共有点をもつtの範囲は −21≦t≦1 であり、共有点のx座標は
⎩⎨⎧0, 22t2+1−t22t2±1−t2(t=−21),(−21<t<21),(21≦t≦1)
である。t=1では複号の2つの値は一致する。
(3)
x+(t)=2t2+1−t2,x−(t)=2t2−1−t2 とおく。 −1/2≦t≦1/2 では、水平切片はy軸からx=x+(t)までである。したがって回転してできる断面積は πx+(t)2 である。一方、1/2≦t≦1 では、水平切片は2つの枝x=x−(t)とx=x+(t)の間である。したがって回転してできる断面積は π{x+(t)2−x−(t)2} である。
よって体積Vは V=πI1+πI2 ただし
I1=∫−1/21/2x+(t)2dt,I2=∫1/21{x+(t)2−x−(t)2}dt
である。
まず x+(t)2=2t4+1−t2+22t21−t2 なので ∫−1/21/2(2t4+1−t2)dt=15142 である。また、t=sinϕとおくと
∫−1/21/222t21−t2dt=42∫0π/4sin2ϕcos2ϕdϕ=82π
である。したがって
I1=15142+82π=1202(15π+112)
である。
次に x+(t)2−x−(t)2=42t21−t2 である。同じくt=sinϕとおくと
I2=42∫π/4π/2sin2ϕcos2ϕdϕ=82π
である。
よって
I1+I2=1202(15π+112)+82π=602(15π+56)
である。したがって求める体積は V=602π(15π+56) である。