問題
座標平面において,座標と座標がともに整数である点を格子点とよぶ.座標と座標がともに0以上3以下である16個の格子点を図1のように線分で結んで得られる図形を考える.
動点は点を出発し,点に到達するまで上を等速で移動する.ただし,格子点では静止せずに軸の正の方向または軸の正の方向へ進み,次の格子点までは線分上を直進する.
動点は点を出発し,点に到達するまで上を等速で移動する.ただし,格子点では静止せずに軸の負の方向または軸の負の方向へ進み,次の格子点までは線分上を直進する.
,は同時に出発し,の速さはの速さの3倍とする.
このとき次の問に答えよ.
(1) とが出会う可能性のある上の点をすべて求め,それらの座標を書け.
(2) は進む方向の可能性が2つある格子点では,確率で軸の正の方向に,確率で軸の正の方向に進むとする.同様に,は進む方向の可能性が2つある格子点では,確率で軸の負の方向に,確率で軸の負の方向に進むとする.ただし,とする.このとき,(1)で求めた各点において,とが出会う確率をそれぞれ求めよ.
(3) (2)で求めた確率のうちで,座標が最も小さい点で出会う確率が,他のどの確率よりも大きくなるためにははどのような範囲にあればよいか.
方針
出会う点をとすると、Aがそこまで進む道のりは単調移動なので、Bがそこまで進む道のりはである。速さの比がなのでとなり、出会う可能性のある点は直線と格子線分の交点に限られる。確率ではと置き、Aは出発後4.5辺分、Bは1.5辺分進んでいることを使う。各候補点について、Aが対応する5本目の辺に入る確率とBが対応する2本目の辺に入る確率を掛ける。最後は最小の点の確率を他の3つと比較する。
解答
(1)
出会う点をとする。Aはから正の方向または正の方向へ進むので、までの道のりは である。一方、Bはから負の方向または負の方向へ進むので、までの道のりは である。
Aの速さはBの速さの3倍で、同時に出発して同じ時刻に出会うから である。したがって である。これとの線分との交点を調べると、可能な点は
である。
(2)
とおく。出会う時刻には、Aは4.5辺分、Bは1.5辺分進んでいる。したがって、Aが4辺進んだ後に入る辺と、Bが1辺進んだ後に入る辺を候補点ごとに数えればよい。 で出会うには、Aは4辺進んでに着き、その後右へ進む必要がある。Aがに着く確率は、3回上へ、1回右へ進む場合であるが、に着いた後の右方向は強制されるので である。Bはから2回続けて左へ進む必要があるので、その確率はである。よって である。 で出会うには、Aは4辺進んでに着き、その後上へ進む。Aがに着く確率は であり、その後上へ進む確率はである。Bは左、下の順に進む必要があるので確率はである。したがって である。 で出会うには、Aはに着いた後右へ進み、Bは下、左の順に進む。よって である。 で出会うには、Aは4辺進んでに着き、その後上へ進む必要がある。Aがに着くには3回右へ、1回上へ進むが、に着いた後の上方向は強制されるので、その確率は である。Bは2回続けて下へ進む必要があるので確率はである。したがって である。
(3)
座標が最も小さい点は である。この点で出会う確率を とおく。他の3点の確率を順に とする。
まず は、よりで割って と同値である。これは であり、この2次式の判別式は だから常に成り立つ。
次に は と同値であり、整理して である。この左辺の根は であるから、では が必要十分である。
さらに は と同値であり、整理すると すなわち である。ここで なので、3つの比較をすべて満たす条件は である。