名古屋大学 2005年度
理系数学 第4問(b)
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、三角関数
- 解法
- 微積分の対称性、置換積分、定積分評価
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
(1) 連続関数f(x)が,すべての実数xについてf(π−x)=f(x)をみたすとき,∫0π(x−2π)f(x)dx=0がなりたつことを証明せよ.
(2) ∫0π4−cos2xxsin3xを求めよ.
出典:名古屋大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問(b)
方針
(1)は積分値を I と置き,u=π−x と変数変換すると,f(π−u)=f(u) により積分が −I になることを示す。(2)では g(x)=sin3x/(4−cos2x) が g(π−x)=g(x) を満たすので,(1)を使って x を平均値 π/2 に置き換える。残る ∫0πg(x)dx は u=cosx とおき,偶関数の有理式積分に直す。
解答
(1)
I=∫0π(x−2π)f(x)dx とおく。u=π−x と変数変換すると,dx=−du であり,x=0 のとき u=π,x=π のとき u=0 である。したがって
I=∫π0(π−u−2π)f(π−u)(−du)=∫0π(2π−u)f(u)du=−∫0π(u−2π)f(u)du=−I
である。よって I=0 である。
(2)
g(x)=4−cos2xsin3x とおく。sin(π−x)=sinx,cos(π−x)=−cosx より g(π−x)=g(x) である。したがって(1)を f(x)=g(x) に適用すると ∫0π(x−2π)g(x)dx=0 である。よって ∫0πxg(x)dx=2π∫0πg(x)dx である。
あとは J=∫0π4−cos2xsin3xdx を求めればよい。u=cosx とおくと du=−sinxdx であり,sin2x=1−cos2x=1−u2 だから
J=∫1−14−u2(1−u2)(−du)=∫−114−u21−u2du
である。ここで 4−u21−u2=1−4−u23 なので J=∫−111du−3∫−114−u2du である。
また ∫4−u2du=41log2−u2+u+C であるから
∫−114−u2du=[41log2−u2+u]−11=41{log3−log(1/3)}=21log3
である。したがって J=2−23log3 である。
求める積分は
2πJ=2π(2−23log3)=π−43πlog3
である。