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名古屋大学 2002年度
理系数学 第4問(b)

問題

次の問いに答えよ.ただし,偏角は,の範囲で考えるものとする.

(1) を満たす複素数は,実数に限ることを示せ.

(2) 複素数平面上でが実軸上を動くとき,複素数の偏角の動く範囲を求めよ.

(3) を未知数とする方程式のすべての解についての偏角を求めよ.

出典:名古屋大学 2002年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問(b)

方針

(1) は とおいて、点 からの距離が等しい点の集合を計算する。(2) は が虚部1の水平直線上を動くことから、偏角が の間を動くと読む。(3) はまず絶対値を比較して を得るので、(1) より は実数である。すると の共役であり、偏角は になる。9乗して等しい条件を偏角の合同式に直す。

解答

(1) とおく。このとき であるから、 である。 なら、両辺を2乗して となる。これを整理すると であるから である。したがって ことが示された。

(2) が実軸上を動くとき、 は虚部が1の直線 上を動く。この直線は上半平面にあり、原点を通らない。したがって偏角は より大きく より小さい。

また、 で偏角は に近づき、 で偏角は に近づくが、どちらにも等しくならない。よって範囲は である。

(3) 方程式 の両辺の絶対値を比べると である。したがって であり、(1) より は実数である。 とおくと、(2) より である。 は実数なので、 の共役であり、その偏角は である。

9乗が等しいためには、偏角が の整数倍だけ違えばよい。したがって である。これは と同値だから、 となる。 より である。

逆に、これらの偏角をもつ実数 は実際に存在し、そのとき は共役で、上の合同式を満たすので9乗は等しい。よって求める偏角は

である。