名古屋大学 2001年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 三角関数、積分、微分
- 解法
- 絶対値の処理、定積分評価、微分による最大最小
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
閉区間[0,2π]上で定義されたxの関数f(x)=∫0πsin(∣t−x∣+4π)dtの最大値および最小値とそのときのxの値をそれぞれ求めよ.
出典:名古屋大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
絶対値の中身は、x が積分区間 [0,π] の中にあるか外にあるかで外れ方が変わる。0≦x≦π では積分を [0,x] と [x,π] に分け、π≦x≦2π では常に ∣t−x∣=x−t とする。得られた式 2(1+sinx) と −2cos(x+π/4) を各区間で評価し、全体の最大・最小を比較する。
解答
まず 0≦x≦π の場合を考える。このとき、0≦t≦x では ∣t−x∣=x−t、x≦t≦π では ∣t−x∣=t−x である。したがって
f(x)=∫0xsin(x−t+4π)dt+∫xπsin(t−x+4π)dt.
第1項は
∫0xsin(x−t+4π)dt=[−cosu]u=π/4x+π/4=22−cos(x+4π)
であり、第2項は
∫xπsin(t−x+4π)dt=22−cos(π−x+4π)
である。よって
f(x)=2−cos(x+4π)−cos(45π−x)
である。和積公式を用いると
cos(x+4π)+cos(45π−x)=−2sinx
なので f(x)=2(1+sinx)(0≦x≦π) である。
次に π≦x≦2π の場合を考える。このとき 0≦t≦π≦x だから ∣t−x∣=x−t であり、
f(x)=∫0πsin(x−t+4π)dt=cos(x−43π)−cos(x+4π)=−2cos(x+4π)
である。
したがって
f(x)=⎩⎨⎧2(1+sinx)−2cos(x+4π)(0≦x≦π),(π≦x≦2π)
である。 0≦x≦π では 0≦sinx≦1 だから 2≦f(x)≦22 であり、最大値 22 は x=2π でとる。 π≦x≦2π では x+π/4 は [5π/4,9π/4] を動く。この範囲で cos(x+π/4) の最大値は1で、これは x+4π=2π すなわち x=47π で起こる。よって −2cos(x+π/4) の最小値は −2 である。一方、この区間での最大値は 2 以下なので、全体の最大値は前半で得た 22 である。
以上より、最大値は 22(x=2π) であり、最小値は −2(x=47π) である。