名古屋大学 2000年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、指数・対数
- 解法
- 接線・法線、面積計算、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
この問題では,eは自然対数の底,logは自然対数を表す.
実数a,bに対して,直線l:y=ax+bは曲線C:y=log(x+1)と,x座標が0≦x≦e−1を満たす点で接しているとする.
(1) このときの点(a,b)の存在範囲を求め,ab平面上に図示せよ.
(2) 曲線Cおよび3つの直線l,x=0,x=e−1で囲まれた図形の面積を最小にするa,bの値と,このときの面積を求めよ.
出典:名古屋大学 2000年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
接点の x 座標を ξ、s=ξ+1 とおく。接線の傾きは 1/s、切片は logs−(s−1)/s となり、1≦s≦e から (a,b) の範囲が出る。面積は対数関数が上に凸ではなく上に凹であるため接線が曲線の上にあることを使い、接線と曲線の差を 0 から e−1 まで積分する。得られた S(s) を微分して最小化する。
解答
(1)
接点の x 座標を ξ とし、s=ξ+1 とおく。条件 0≦ξ≦e−1 より 1≦s≦e である。曲線 y=log(x+1) の導関数は y′=x+11 だから、接線の傾きは a=s1 である。また接点は (s−1,logs) なので logs=s1(s−1)+b より b=logs−ss−1 である。 a=1/s から s=1/a である。したがって e1≦a≦1 であり、b=loga1−(1−a)=−loga−1+a である。よって存在範囲は b=−loga−1+a,e1≦a≦1 で表される曲線の弧である。
(2)
接線は y=logs+sx−(s−1) である。logx 型の曲線は上に凹なので、接線は曲線の上側にある。したがって面積は S(s)=∫0e−1{logs+sx−(s−1)−log(x+1)}dx である。
まず ∫0e−1log(x+1)dx=∫1elogudu=[ulogu−u]1e=1 である。また
∫0e−1{logs+sx−(s−1)}dx=(e−1)logs+2s(e−1)2−s(s−1)(e−1)
である。よって S(s)=(e−1)logs+(e−1){2se+1−1}−1 である。
微分すると
S′(s)=se−1−2s2(e−1)(e+1)=s2e−1(s−2e+1)
である。1≦s≦e において、S(s) は s=(e+1)/2 で最小となる。したがって s=2e+1 であり、a=e+12,b=log2e+1−e+1e−1 である。
このとき (e+1)/(2s)−1=0 なので、最小面積は Smin=(e−1)log2e+1−1 である。