名古屋大学 1997年度
理系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、積分
- 解法
- 階差数列、極限計算、定積分評価
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
正数からなる数列{an}が条件k=1∑n(ak)2=n2+2nを満たしているとする.数列{nra1+⋯⋯+an}が収束する実数rの範囲を求めよ.また収束する場合,その極限値を求めよ.
出典:名古屋大学 1997年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
平方和の条件をnとn−1で引き、まず一般項an=2n+1を求める。和a1+⋯+anはn程度の項がn個あるため、主な大きさはn3/2である。実際にn−3/2を掛けて区分求積法に直し、r=23を境に極限を分類する。
解答
n≧2について、与えられた条件をnの場合とn−1の場合で引くと an2=(n2+2n)−{(n−1)2+2(n−1)} である。右辺を整理すると n2+2n−(n2−2n+1+2n−2)=2n+1 である。またn=1のときも a12=12+2=3=2⋅1+1 で同じ式になる。数列は正数からなるので an=2n+1 である。
したがって
n3/2a1+⋯+an=n1k=1∑nn2k+n1
である。区分求積法により
n→∞limn3/2a1+⋯+an=∫012xdx
である。この積分は
∫012xdx=2∫01x1/2dx=2⋅32=322
である。
よって
nra1+⋯+an=n3/2a1+⋯+an⋅n3/2−r
である。前半の因子は正の定数322に収束する。
したがって、r=23のとき極限は 322 である。r>23のときはn3/2−r→0なので極限は0である。一方、r<23のときはn3/2−r→∞となり、数列は有限の実数には収束しない。
以上より、収束するrの範囲は r≧23 であり、極限値は
⎩⎨⎧3220(r=23),(r>23)
である。