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名古屋大学 1989年度
理系数学 第4問(b)

問題

四面体において,が成立するならば,三角形は鋭角三角形であることを証明せよ.

出典:名古屋大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第4問(b)

方針

重心を原点に置き、頂点の位置ベクトルを用いて、向かい合う辺の中点を結ぶ3方向が互いに垂直であることを内積で示す。その3方向を座標軸に取れば、4頂点は と置ける。この座標表示で を計算し、余弦定理により各角が鋭角であることを、対応する2辺の2乗和が残りの1辺の2乗より大きいこととして示す。

解答

頂点の位置ベクトルを同じ記号で と表し、重心を原点に取る。すると である。

向かい合う辺 の中点を結ぶ方向は、定数倍を除いて である。同様に、 の中点を結ぶ方向は の中点を結ぶ方向は である。

まず を用いる。 だから であり、また である。両者が等しいので、差をとると を得る。したがって は垂直である。同じ計算を、, に対して行うと、, , は互いに垂直である。

そこで、この3方向を座標軸に取る。四面体は平面内に潰れていないので、ある正の数 を用いて4頂点を の形に置くことができる。

この表示では であり、与えられた向かい合う辺の等しさを満たしている。

三角形 の角を調べる。まず角 について、余弦定理より が鋭角であることは と同値である。実際に

であるから、 は鋭角である。

同様に であるから は鋭角であり、 であるから も鋭角である。

以上より、三角形 の3つの角はすべて鋭角である。したがって は鋭角三角形である。