問題
平面上に2点,をとる.2次正方行列の定める1次変換をとするとき,は点を自身にうつし,,を通る直線上の点を同じ上の点にうつすものとする.
(1) このような行列をすべて求めよ.
(2) 上のような行列の中で次の条件(*)を満たすものを求めよ.
(*) 点を, で定めるとき,すなわち,,である.
出典:名古屋大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第3問
方針
直線 は を通り方向ベクトルが である。 が固定され、さらに 上の点が同じ直線上に移るためには、方向ベクトル がその定数倍に移ればよい。 と を基準にして行列を作り、後半は から反復を読み取って の条件に直す。
解答
【(1)】直線 は であり、方向ベクトルは
である。また
は自分自身に移るから
である。 上の点は
と表せる。これが再び 上に移るためには、ある実数 を用いて
となればよい。逆にこの条件が成り立てば
となり、確かに 上に移る。
したがって、基準
に関しては、それぞれ 倍、 倍される。これを標準基準に戻すと
である。計算して
を得る。 は任意の実数でよい。
【(2)】
である。したがって(1)の行列に対して
が成り立つ。実際、 は固定され、方向ベクトル は1回ごとに 倍されるからである。
よって となるための必要十分条件は である。これは と同値である。
したがって条件(*)を満たす行列は
である。