名古屋大学 1986年度
理系数学 第2問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、関数
- 解法
- 面積計算、極限計算、はさみうち
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 15〜22分
問題
放物線y=x2上を2点P(p,p2),Q(q,q2) (p<q)が一定の距離l (PQ=l)を保ちながら動く.線分PQとこの放物線とで囲まれた図形の面積をS(p)とするとき,極限値p→+∞limp3S(p)を求めよ.
出典:名古屋大学 1986年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
h=q−p>0 と置く。弦 PQ と放物線で囲まれる面積は,弦の式から放物線を引くと (x−p)(q−x) になり,h3/6 と出る。距離条件は l2=h2{1+(p+q)2} であり,p→+∞ では h→0,さらに ph→l/2 を導く。最後に p3S(p)=(ph)3/6 へ代入する。
解答
h=q−p とおく。条件より h>0 であり,q=p+h である。
まず面積を求める。二点 P(p,p2),Q(q,q2) を結ぶ直線の傾きは q−pq2−p2=p+q であるから,弦の式は y−p2=(p+q)(x−p) である。したがって,弦から放物線を引いた高さは p2+(p+q)(x−p)−x2=−(x−p)(x−q)=(x−p)(q−x) である。よって S(p)=∫pq(x−p)(q−x)dx となる。ここで x=p+t とおくと 0≦t≦h で
S(p)=∫0ht(h−t)dt=[2ht2−31t3]0h=6h3
である。
次に距離条件を使う。PQ=l だから l2=(q−p)2+(q2−p2)2=h2{1+(p+q)2} である。p+q=2p+h なので l2=h2{1+(2p+h)2} となる。p→+∞ で h が正の下限をもつと左辺が無限大になってしまうため,h→0 である。さらに h1+(2p+h)2=l であり,2p+h→+∞ なので h(2p+h)→l を得る。ここで h→0 だから h2→0 であり,2ph+h2→l より ph→2l である。
したがって p3S(p)=p3⋅6h3=6(ph)3 より limp→+∞p3S(p)=48l3 である。