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九州大学 2021年度
理系数学 前期 第4問

問題

自然数と実数 に対して,2つの整式

を考える。を異なる複素数とする。複素平面上の2点を結ぶ線分上にある点で,

をみたすものが存在するとき,

ということにする。以下の問いに答えよ。ただし,は虚数単位とする。

(1) のとき,どのようなも平均値の性質をもつことを示せ。

(2) が平均値の性質をもつための,実数に関する必要十分条件を求めよ。

(3) は,平均値の性質をもたないことを示せ。

出典:九州大学 2021年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問

方針

(1)は2次式について差商を直接計算し、線分の中点で導関数と一致することを示す。(2)では線分 から 上の点を と置き、差商と の実部・虚部を比較する。虚部を0にする条件と実部を一致させる条件を同時に満たすかを見る。(3)も線分上の点を と置き、差商が になることから を仮定し、虚部が0になる候補を絞って実部が合わないことを示す。

解答

(1)

のとき とおく。すると であるから、 より である。

一方 である。ここで とおくと、 を結ぶ線分の中点であり、 である。よってどのような も平均値の性質をもつ。

(2)

, を結ぶ線分上の点は と表される。

まず差商を計算する。

であるから である。

一方 だから である。これが実数 に等しいための条件は かつ である。第1式より であるから である。したがって第2式から すなわち が必要である。

逆に なら、 または は線分上の点を与え、上の2条件をみたす。 は差商と導関数の一致条件に制限を与えない。よって必要十分条件は であり、 は任意の実数である。

(3)

である。これはそれぞれ偏角 , の絶対値1の複素数であるから である。したがって

である。

線分上の点を とおく。もし平均値の性質をもつなら でなければならない。

ところが であり、その虚部は である。 で虚部が0になるのは だけである。 のとき であり、 ではない。また のときは であるから である。したがって線分上に条件をみたす は存在せず、 は平均値の性質をもたない。