問題
以下の規則にしたがって数直線上を移動する点Aを考える。
(規則) 点Aが座標にあるとき,表が出る確率が のコインを投げて,表が出たらからへ移動し,裏が出たらからへ移動する。
点Aがはじめに座標0にあるとして,事象「上記の規則を適用する操作を回繰り返した直後に点Aが座標にある」の確率を記号で表す。このとき以下の問いに答えよ。
(1) となる とその確率の組をすべて答えよ。
(2) またはのとき,であることを示せ。
(3) を求めよ。
(4) を自然数とするとき,以下のそれぞれの条件でを求めよ。
(i) のとき
(ii) のとき
方針
写像は、表で 、裏で である。まず がこの操作で保たれることを示す。(3)では1に到達するには直前が0で裏、0に居続けるには表が続くしかないことから求める。(4)は逆向きにたどるのが有効で、 に最後に到達するには、時刻 に1にいて、その次に必ず に移り、さらに表が 回続く必要がある。回数が足りない場合もこの逆算から判断する。
解答
(1)
はじめ点Aは座標0にある。1回操作した後、表が出れば であり、裏が出れば である。したがって となる組は である。
(2)
とする。このとき表が出た後の座標は であり、裏が出た後の座標は である。したがって、座標が にあれば、次の操作後も必ず にある。
はじめの座標は0で に含まれるので、数学的帰納法により、任意の 回後の座標も に含まれる。よって、 または のとき である。
(3)
まず、座標0にいるためには、はじめからずっと表が出続けるしかない。実際、 となるには が必要だが、(2)より座標は を出ないので、裏によって0へ来ることはない。したがって である。
座標1にいるには、直前に座標0にいて裏が出るしかない。 には が必要であり、 には が必要だからである。よって で である。したがって である。
(4)
(i) のとき。座標 に到達する経路を逆向きに見る。 に到達するには、まずどこかの時刻で1にいて、次の1回で に移り、その後、表による半減を 回続ける必要がある。したがって、1から までだけでも合計 回の操作が必要であり、さらに座標1に初めて到達するには少なくとも1回必要である。よって最短でも 回かかる。
したがって では回数が足りず、 である。
(ii)
のとき。上の逆向きの考察を正確に使う。時刻 に にいるためには、時刻 に1にいる必要がある。そこから次の1回で に移るが、座標1からは となるので、表でも裏でも必ず に移る。この1回の確率は1である。その後、 から へ行くには、表が 回連続して出る必要がある。
したがって
である。よって である。