問題
実数,と虚数単位を用いて複素数がの形で表されるとき,をの実部といいと書き表し,をの虚部といいと書き表す。またの絶対値をで表す。以下の問いに答えよ。
(1) 複素数を極形式で表せ。
(2) 条件,,を満たす複素数全体のなす領域
を考える。このとき,がに属するような複素数全体のなす領域
を図示せよ。
(3) 複素数が領域上を動くとき,ととの距離が最小になるようなを求めよ。解答に極形式を用いてよい。
出典:九州大学 2018年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第2問
方針
まず の絶対値と偏角を求める。 とおくと、 は半径条件 と偏角条件に分かれる。3乗により偏角範囲は3つの扇形になる。(3) は点 に最も近い扇形がどれかを偏角で判定し、半径方向の端点まで確認する。
解答
(1)
分子と分母をそれぞれ極形式で表すと である。したがって絶対値は 、偏角は なので である。
(2)
とおく。このとき
である。領域 は第2象限内の半径 以上 以下の部分であるから、まず半径条件は すなわち である。
次に偏角については、整数 を用いて である。したがって
となる。 で見ると、これは の3つである。よって は、原点中心、半径 と の円にはさまれた上の3つの扇形部分である。
(3)
点 は極形式で半径 、偏角 の点である。3つの扇形のうち偏角 に最も近いのは の扇形であり、その右端ではなく に近い端は である。
この半直線上で に最も近い半径を確認する。 から偏角 の半直線への射影の半径は であり、領域では半径が 以上に限られる。したがって最も近い点は半径 の端点である。よって求める は である。