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九州大学 2016年度
後期・理系数学 後期 第4問

問題

正の実数に対してとする。以下の問いに答えよ。

(1) が成り立つことを示せ。
ただし,のうちの最小の数を表し,のうち最大の数を表す(の場合はのうちのどちらかの数を表すとする)。

(2) として,以下の数列を定義する。

このとき数列と数列は同じ極限値(とする)に収束することを示せ。

(3) を用いて表せ。ただしは(2)で定義した数列とする。

(4) の間に以下の関係が成り立つことを示せ。ただし,はそれぞれ(2)で定義した数列と極限値とする。

出典:九州大学 2016年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問

方針

(1)は相加平均・相乗平均の基本不等式を、最大値・最小値との大小まで含めて示す。(2)では(1)を各段に適用し、 が単調減少、 が単調増加で、互いに挟み合うことから同じ極限へ向かうことを示す。(3)(4)は平方根を使って差を平方の形に直し、 の式に変形する。

解答

(1)

として示せば十分である。このとき である。まず より なので である。また より である。さらに も明らかである。よって が成り立つ。 の場合も同様である。

(2)

である。(1)を に適用すると である。したがって は下に有界な単調減少列、 は上に有界な単調増加列である。よってそれぞれ極限をもつ。これらを とおくと、上の不等式から である。

漸化式 の両辺で極限をとると である。したがって である。よって2つの数列は同じ極限値に収束する。この共通の極限値を と書く。

(3)

定義より

である。したがって である。

(4)

まず

であるから である。一方、

である。よって となる。

(3)より である。また に単調減少で近づくので、各 について である。したがって である。以上より

が成り立つ。