問題
すべての実数について,関数およびその導関数が微分可能であり,かつが満たされるとする。また,かつであるとし,の解をとする。を用いて,数列を次のように定義する。
●
● は,曲線のにおける接線と軸との交点の座標とする。
このとき以下の問いに答えよ。
(1) ならば以下の不等式が成り立つことを平均値の定理を用いて示せ。
(2) であることを数学的帰納法を用いて示せ。
(3) 次の不等式を示せ。
(4) となることを示せ。
方針
接線と 軸の交点の定義から、反復式 をまず書く。 より は増加するので零点 は一意であり、 である。(1) は に平均値の定理を適用し、 から が増加することを使う。(2) は(1)の上側評価から を帰納的に示す。(3) は(1)の下側評価を変形する。(4) は が より大きく単調減少して下に有界であることから極限を持ち、反復式に極限を入れて零点の一意性へ帰着する。
解答
まず、 なので は単調に増加する。、 だから、方程式 は にただ1つの解 をもつ。
接線の方程式から反復式を求める。曲線 の における接線は である。これと 軸との交点では だから である。したがって であり、同時に である。
(1)
とする。 で平均値の定理を用いると、ある が に存在して となる。 なので である。
また より は単調に増加する。したがって である。ここに を代入すると が得られる。
(2)
数学的帰納法で示す。まず であり、 だから である。
次に と仮定する。(1) の右側の不等式から である。 なので割って を得る。したがって である。よって帰納法により である。
(3)
(1) の左側の不等式から である。 で割ると である。左辺を と書き直すと である。したがって を得る。
(4)
(2) より、すべての で である。このとき であり、 なので である。したがって は単調減少で、下に で有界である。よって極限をもつ。これを とおくと、 である。
反復式 の両辺で極限をとる。 と は連続で、 だから である。したがって である。 の解は ただ1つなので である。よって が示された。