問題
関数が0でない定数に対して,つねにを満たすときは周期関数であるといい,を周期という.正の周期のうちで最小のものを特に基本周期という.たとえば,関数の基本周期はである.このとき,次の問いに答えよ.
(1) のグラフをかき,関数の基本周期を求めよ.
(2) 自然数,に対して関数をとおく.が関数の周期ならばが成り立つことを示せ.
また,このときはの整数倍であり,はの整数倍であることを示せ.
(3) ,は1以外の公約数をもたない自然数とする.(2)の結果を用いて関数の基本周期を求めよ.
方針
(1)は が の負の部分を折り返したグラフであり, だけ進むと同じ形になることを示す。(2)では が奇関数であることを使う。周期 を仮定すると だが,奇関数性により なので零点になる。さらに が周期であることを,積の2因子の零点・符号変化に適用して, は の整数倍, は の整数倍であることを示す。(3)は のもとでこの必要条件を解き,実際に周期になる最小正値を確認する。
解答
(1)
のグラフは, のうち 軸より下にある部分を, 軸に関して上側へ折り返したものである。したがって であるから, は周期である。
一方, が周期であるとすると, から となる。しかし では であるから矛盾する。よって基本周期は である。
(2)
とおく。 は偶関数で, は奇関数であるから である。すなわち は奇関数である。
いま が の周期であるとする。このとき
である。一方,奇関数性より である。したがって となり, である。さらに奇関数性から も成り立つ。
次に,周期条件から , の条件を導く。 より である。したがって である。
ここで, が周期なので, がすべての で成り立つ。もし なら であり,このとき が成り立つ。したがって積全体が常に同じになるためには がすべての で成り立たなければならず, である。
もし なら であり, が成り立つ。このとき周期性から残る因子も を満たす必要があるので である。
以上より,いずれの場合にも
である。
(3)
と は1以外の公約数をもたないとする。(2)より,周期 は を満たす。ただし は整数である。これより だから である。 と は互いに素なので, は を割り切る。よって と書け, となる。
さらに が の整数倍でなければならないので, は偶数である。 が偶数のとき, でこの条件を満たす。このとき であり,実際に かつ となるので周期である。したがって基本周期は である。 が奇数のとき, が偶数となるには が偶数でなければならない。最小の正の は2なので である。これは明らかに周期である。したがって基本周期は である。
以上より
である。