九州大学 2007年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 微分、積分、指数・対数
- 解法
- 接線・法線、増減表、面積計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18〜22分
問題
f(x)=xexとおく.またpをp≧0を満たす数とし,曲線y=f(x)上の点P(p,f(p))における接線の方程式をy=g(x)とおく.ただし,eは自然対数の底である.このとき,次の問いに答えよ.
(1) x≧0においてf(x)≧g(x)が成り立つことを示せ.
(2) Lを正の数とする.曲線y=f(x),接線y=g(x),および2直線x=0,x=Lで囲まれた部分の面積をS(p)とするとき,p≧0におけるS(p)の最小値を与えるpの値を求めよ.
出典:九州大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
接線 g(x) を明示し,h(x)=f(x)−g(x) を考える。f′′(x)=(x+2)ex>0 なので h は x=p で最小となり,h(p)=0 から f(x)≧g(x) を示す。(2)は(1)により面積が ∫0L(f−g)dx と書ける。p に関する最小化では,積分後の式をすべて展開するより,g(x)=ep{(p+1)x−p2} を p で微分して S′(p) の符号を見る。
解答
(1)
f(x)=xex より f′(x)=(x+1)ex,f′′(x)=(x+2)ex である。x≧0 では f′′(x)>0 である。
点 P(p,f(p)) における接線を y=g(x) とし,h(x)=f(x)−g(x) とおく。接線の性質より h(p)=0,h′(p)=0 である。また h′′(x)=f′′(x)=(x+2)ex>0 であるから,h′(x) は x≧0 で単調に増加する。したがって x<p では h′(x)<0,x>p では h′(x)>0 であり,h(x) は x=p で最小値をとる。その最小値は h(p)=0 である。よって h(x)≧0 すなわち f(x)≧g(x)(x≧0) が成り立つ。
(2)
接線の方程式は
g(x)=f(p)+f′(p)(x−p)=pep+(p+1)ep(x−p)=ep{(p+1)x−p2}
である。(1)より,面積は S(p)=∫0L{f(x)−g(x)}dx である。 p で微分する。f(x) は p によらないので
S′(p)=−∫0L∂p∂[ep{(p+1)x−p2}]dx
である。ここで
∂p∂[ep{(p+1)x−p2}]=ep{(p+1)x−p2+x−2p}=ep{(p+2)x−p2−2p}
だから
S′(p)=−ep∫0L{(p+2)x−p2−2p}dx=−ep{2p+2L2−(p2+2p)L}=2Lep(p+2)(2p−L)
である。 L>0,p≧0 では 2Lep(p+2)>0 なので,S′(p) の符号は 2p−L の符号と同じである。したがって S(p) は 0≦p<2L で減少し,p>2L で増加する。よって最小値を与える p は p=2L である。