九州大学 2006年度
後期・理系数学 後期 第4問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 関数、論証・証明、数列
- 解法
- 微分による最大最小、背理法、和の計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
平面上に異なるn個の点(x1,y1),(x2,y2),⋯,(xn,yn)を考える.ただし,xk>0 (k=1,2,⋯,n)とする.また,次の関数f(a)の最小値を与えるaをa0とする.
f(a)=k=1∑n(axk−yk)2
(1) a0を求めよ.
(2) n個の点のいずれも,直線y=a0x上にはないものとする.このとき,n個の点のうち少なくとも1点は直線y=a0xの上側にあることを示せ.
(3) xk=bk,yk=c (k=1,2,⋯,n)とする.ここで,b,cは正の定数である.このとき,n個の点のうちの1点が直線y=a0x上にあるための条件は,b,cによらない条件であることを示せ.
出典:九州大学 2006年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第4問
方針
f(a) は a の二次関数なので,微分して最小条件を出す。分母 ∑xk2 は正である。(2)は,直線上の点がなく,かつ上側の点もないと仮定すると全点が下側にあるので,yk<a0xk を xk>0 で掛けて和を取り,(1)の式と矛盾させる。(3)は xk=bk,yk=c を代入して a0 を計算し,直線上にある条件を整数 k の条件に落とす。
解答
(1)
f(a)=∑k=1n(axk−yk)2 を a で微分すると f′(a)=2∑k=1nxk(axk−yk) である。最小値を与える a0 では f′(a0)=0 だから ∑k=1nxk(a0xk−yk)=0 である。したがって a0∑k=1nxk2=∑k=1nxkyk である。xk>0 なので ∑xk2>0 であり,a0=∑k=1nxk2∑k=1nxkyk である。
(2)
どの点も直線 y=a0x 上になく,さらに上側にもないと仮定する。このときすべての k について yk<a0xk である。xk>0 だから xkyk<a0xk2 である。これを k=1,2,…,n について足すと ∑k=1nxkyk<a0∑k=1nxk2 となる。しかし(1)より右辺は ∑xkyk と等しい。これは矛盾である。したがって少なくとも1点は直線 y=a0x の上側にある。
(3)
xk=bk,yk=c とする。このとき
k=1∑nxkyk=bck=1∑nk,k=1∑nxk2=b2k=1∑nk2
である。よって
a0=b2∑k2bc∑k=bc⋅6n(n+1)(2n+1)2n(n+1)=bc⋅2n+13
である。
点 (bk,c) が直線 y=a0x 上にある条件は c=a0bk である。上の a0 を代入すると c=bc⋅2n+13⋅bk=2n+13ck である。c>0 より両辺を c で割って 1=2n+13k すなわち k=32n+1 である。したがって,ある点が直線上にあるための条件は,(2n+1)/3 が 1 から n までの整数であることである。これは 2n+1≡0(mod3) すなわち n≡1(mod3) であり,b,c によらない条件である。