問題
行列によって表される1次変換をとする.次の問に答えよ.
(1) ,のとき,を示せ.ただし,は単位行列である.
(2) さらに,のとき,を求めよ.
(3) 上で求めたによって不変であるような原点を通る直線を求めよ.
出典:九州大学 1994年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問
方針
(1)は を成分比較し、 の場合と の場合に分けて を示す。(2)は に加え、 から逆向きに も成り立つことを使い、4本の一次方程式で成分を決める。(3)は原点を通る直線の方向ベクトル が変換後も同じ直線上に残る条件、すなわち2つのベクトルが平行である条件を傾きの方程式にする。垂直な直線 は別に確認して除外する。
解答
(1)
とする。 より
である。したがって が成り立つ。
まず のとき、 であるから である。
次に のとき、 である。このとき 、 である。もし なら 、もし なら となり、どちらも条件に反する。よって であり である。
以上より、いずれの場合も である。
(2)
条件より
である。また なので、両辺にもう一度 を作用させると
も成り立つ。
これを成分で書くと である。最初と3番目の式から を解いて である。また2番目と4番目の式から を解いて である。
したがって
である。
(3)
まず直線 を調べる。方向ベクトル は
に移るが、これは に平行でない。したがって は求める直線ではない。
そこで原点を通る直線を とおく。方向ベクトル は
に移る。これが と平行であるための条件は である。整理すると すなわち である。因数分解して だから である。
よって求める直線は である。