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九州大学 1992年度
後期・理系数学 後期 第3問

問題

行列 で表される1次変換によって,任意の平面ベクトル は,大きさが倍であるベクトルに移るとする.

(1) の値をで表し,逆行列を求めよ.

(2) を示せ.

(3) 任意のベクトルにたいし,を満たす行列をすべて求めよ.

(4) のとき,およびを求めよ.

出典:九州大学 1992年度 後期日程 第2次学力試験 後期・理系 後期 第3問

方針

行列 は、すべてのベクトルの長さを 倍にする回転を伴う変換として扱える。(1)は で長さを調べて を得る。(2)は直接積を計算する。(3)は が長さを変えない回転で、3回行うと元に戻る角を求める。(4)は が長さを2倍、角を 回す変換であることを使う。

解答

(1)

であり、この長さは である。したがって である。

行列式は なので、逆行列は

である。

(2)

直接計算すると

である。この右辺は を入れ替えても同じである。よって である。

(3)

はすべてのベクトルの長さを変えない。したがって、ある角 を用いて

と表せる。条件 が任意のベクトルで成り立つためには、3回の回転で元に戻ればよい。よって

で考えればよい。

したがって

または

または

である。

(4)

条件

より

である。したがって は長さを2倍にし、角を だけ回す変換である。

よって は長さを 倍し、角を だけ回す。したがって

である。

また(2)より積の順序を入れ替えられるので である。これは長さを 倍し、角を 、すなわち だけ回す変換である。よって

である。