京都大学 2024年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系学部
- 分野
- 関数、方程式・不等式
- 解法
- 絶対値の処理、場合分け、微分による最大最小
- 難易度
- 6 / 10 計算量 6 / 10 目安 18分
問題
aは正の定数とする.次の関数の最大値を求めよ.
f(x)=x2−(ax+43a2)+ax+43a2(−1≦x≦1)
出典:京都大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
絶対値の中をg(x)=x2−ax−43a2とおくと,g(x)≧0ではf(x)=x2,g(x)<0ではf(x)=−x2+2ax+23a2となる。後者は頂点x=aの下に凸でない2次関数なので,0<a≦1では頂点値,a≧1では右端x=1の値が候補になる。前者からは端点x=−1の値1が候補になる。これらを比較してaの範囲で最大値を分ける。別解として,f(x)=max{x2,−x2+2ax+23a2}と直接見ても同じ比較になる。
解答
g(x)=x2−ax−43a2 とおく。このとき f(x)=∣g(x)∣+ax+43a2 である。
g(x)≧0のときは f(x)=g(x)+ax+43a2=x2 である。一方,g(x)<0のときは f(x)=−g(x)+ax+43a2=−x2+2ax+23a2 である。後者を h(x)=−x2+2ax+23a2=−(x−a)2+25a2 とおく。
まず,x2の部分からは最大候補として1が出る。実際,x=−1では g(−1)=1+a−43a2 であり,少なくとも0<a≦1ではg(−1)>0なのでf(−1)=1である。またaが大きい場合でも,後で出るh(1)が1より大きいので,最大値の比較には支障がない。
次にh(x)の最大を考える。h(x)は頂点x=aをもつ下に凸でない2次関数である。0<a≦1のとき,頂点x=aは区間[−1,1]に含まれ,またg(a)<0なので,この点で h(a)=25a2 をとる。したがって0<a≦1では,最大値は 1と25a2 の大きい方である。比較すると 25a2≦1⟺0<a≦52 である。
a≧1のとき,h(x)は区間[−1,1]で右端に向かって増加するので,最大候補はx=1での値 h(1)=−1+2a+23a2 である。この値はa≧1で1以上なので,これが最大値である。
以上より,求める最大値は
⎩⎨⎧125a223a2+2a−1(0<a≦52),(52≦a≦1),(1≦a)
である。境界では隣り合う式の値が一致する。
別解。上の議論は,f(x)=max{x2,−x2+2ax+23a2} と見ると短く整理できる。なぜなら,2つの式の差は
x2−(−x2+2ax+23a2)=2(x2−ax−43a2)=2g(x)
だからである。よってfの最大値は,x2の最大値1と,h(x)の区間[−1,1]での最大値を比較すればよい。hの最大値は0<a≦1で25a2,a≧1で23a2+2a−1となり,上と同じ結論を得る。