問題
とする.座標平面上で原点の周りに回転する1次変換をとし,直線について対称移動する1次変換をとする.合成変換が軸について対称移動する1次変換と一致するとき,の値を求めよ.
出典:京都大学 2007年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第5問
方針
原点中心の回転と原点を通る直線に関する対称移動なので,原点から出る半直線の偏角の変化で追う。角 の直線に関する対称移動は偏角 を に移し,その後 回転すると になる。これが 軸対称の とすべての で一致する条件を解く。別解として,反射行列と回転行列を掛けて,得られる反射軸の角を比較してもよい。
解答
直線 は, 軸となす角が の原点を通る直線である。この直線に関する対称移動 は,偏角 の半直線を,直線の角 を中心に折り返すので と表される。
その後,変換 によって原点の周りに だけ回転する。したがって合成変換 は である。
一方, 軸に関する対称移動は である。よって,すべての について同じ変換になるためには でなければならない。条件 より であるから,この範囲で上の合同式を満たすのは だけである。したがって である。
別解。行列で確認する。角 の直線に関する対称移動は
であり, 回転は
である。したがって
となる。これが 軸対称の行列
に等しいためには
である。よって となり,条件範囲から を得る。