京都大学 1989年度
理系数学 第1問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 数列、三角関数
- 解法
- 漸化式の変形、三角比の利用、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
OA1=OB1=1,∠B1OA1=θ (0<θ<π)であるような二等辺三角形OA1B1がある.
辺A1B1の中点をB2とし,辺OA1上にOA2=OB2となる点A2をとり,二等辺三角形OA2B2を作る.以下同様にして,n>2についても二等辺三角形OAnBnを作っていく.
辺OAnの長さをanとおく.
(1) a3⋅sin4θを計算せよ.
(2) n→∞limanを計算せよ.
出典:京都大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第1問
方針
各段階の二等辺三角形で、頂角は前段階の半分になる。辺 AnBn の中点は頂角の二等分線上にあり、OBn+1=OAncos(θn/2) となるので、an+1=ancos(θ/2n) が得られる。ただし積をそのまま扱うより、倍角公式から ansin(θ/2n−1)=sinθ/2n−1 を導く方が、(1)も極限も自然に処理できる。
解答
三角形 OAnBn の頂角を θn=∠BnOAn とする。OAn=OBn であるから、辺 AnBn の中点は、頂点 O から見た角の二等分線上にある。したがって作り方より θn+1=2θn であり、θ1=θ だから θn=2n−1θ である。
また、Bn+1 は辺 AnBn の中点である。二等辺三角形の頂点から底辺の中点までの長さは OBn+1=OAncos2θn である。さらに OAn+1=OBn+1 となるように An+1 を取るので an+1=ancos2θn=ancos2nθ である。
(1)
a1=1 より
a2=cos2θ,a3=cos2θcos4θ
である。一方、倍角公式を2回用いると
sinθ=2sin2θcos2θ=4sin4θcos4θcos2θ
である。したがって
a3sin4θ=cos2θcos4θsin4θ=4sinθ
である。
(2)
上の漸化式と倍角公式から、次の形を作る。n≧1 に対して ansin2n−1θ=2n−1sinθ が成り立つことを示す。n=1 では a1=1 なので正しい。これが n で成り立つとすると、
an+1sin2nθ=ancos2nθsin2nθ=21ansin2n−1θ=2nsinθ
である。よって帰納的に成り立つ。
したがって an=2n−1sin(θ/2n−1)sinθ である。ここで un=2n−1θ とおくと、n→∞ のとき un→0 であり、an=θsinθ⋅sinunun である。limu→0sinu/u=1 より limn→∞an=θsinθ である。