京都大学 1987年度
後期・文系数学 第2問
- 試験区分
- 後期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文系
- 分野
- 行列(問題が明示的に行列を扱う場合、または出題範囲が許す場合のみ)、ベクトル
- 解法
- 特殊化、内積の利用、必要十分条件
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 15分
問題
行列A=(acbd)が次の条件(*)をみたすのは,a,b,c,dにどのような関係があるときか.
(*) 「(x,y)と(z,w)が直交するベクトルであれば,(x,y)Aと(z,w)Aも直交するベクトルである.ただし,零ベクトル(0,0)はどんなベクトルとも直交するものとみなす.」
出典:京都大学 1987年度 後期日程 第2次学力試験 後期・文系 第2問
方針
まず(1,0)と(0,1)、次に(1,1)と(1,−1)を選んで必要条件を得る。十分性は像の内積を展開し、得た2条件のもとで元の内積の定数倍になることを示す。
解答
(1,0)と(0,1)は直交する。その像は(a,b)と(c,d)なので
ac+bd=0(1)
が必要である。また(1,1)と(1,−1)も直交し、その像は(a+c,b+d)と(a−c,b−d)である。内積を0とすると
a2+b2=c2+d2(2)
を得る。
逆に(1),(2)を仮定する。λ=a2+b2=c2+d2とおく。任意の行ベクトルu=(x,y),v=(z,w)について
(uA)⋅(vA)=λ(xz+yw)+(ac+bd)(xw+yz)=λ(u⋅v).
したがってu⋅v=0なら像の内積も0である。零行列の場合もこの式に含まれる。よって必要十分条件は
ac+bd=0,a2+b2=c2+d2
である。