北海道大学 2006年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、三角関数
- 解法
- 定積分評価、対称性の利用、和の計算
- 難易度
- 5 / 10 計算量 4 / 10 目安 18分
問題
(1) 整数m,nに対して積分Im,n=∫02πcosmxcosnxdxを求めよ.
(2) 自然数nに対して積分Jn=∫02π(k=1∑nkcoskx)2dxを求めよ.
出典:北海道大学 2006年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
(1)は積和公式 cosmxcosnx=21{cos(m+n)x+cos(m−n)x} を使う。整数 k について ∫02πcoskxdx は k=0 のときだけ 2π,それ以外は0であることから,∣m∣=∣n∣ かどうかで分類する。(2)は平方を展開して二重和にし,(1)の直交性により k=l の対角項だけが残ることを使う。
解答
(1)
積和公式より cosmxcosnx=21{cos(m+n)x+cos(m−n)x} である。また,整数 k について
∫02πcoskxdx={2π0(k=0),(k=0)
である。
したがって
Im,n=21∫02πcos(m+n)xdx+21∫02πcos(m−n)xdx
である。ここから,m=n=0 のときは両方の積分が 2π なので I0,0=2π である。 ∣m∣=∣n∣=0 のときは,m−n=0 または m+n=0 のどちらか一方だけが成り立つので Im,n=π である。それ以外,すなわち ∣m∣=∣n∣ のときは両方とも0になるので Im,n=0 である。
よって
Im,n=⎩⎨⎧2ππ0(m=n=0),(∣m∣=∣n∣=0),(∣m∣=∣n∣)
である。
(2)
平方を展開すると
Jn=∫02π(k=1∑nkcoskx)2dx=k=1∑nl=1∑nkl∫02πcoskxcoslxdx
である。
ここで k,l は1以上なので,(1)より
∫02πcoskxcoslxdx={π0(k=l),(k=l)
である。したがって対角項だけが残り,Jn=∑k=1nkπ=π2n(n+1) である。よって Jn=2πn(n+1) である。