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北海道大学 2004年度
理系数学 前期 第5問

問題

ある人がサイコロを振る試行によって,部屋を移動する.サイコロの目の数が1,3のときに限り部屋を移る.また各試行の結果,部屋に居る場合はその人の持ち点に1点を加え,部屋に居る場合は1点を減らす.持ち点は負になることもあるとする.第試行の結果,部屋に居る確率をそれぞれと表す.最初にその人は部屋に居るものとし(つまり,とする),持ち点は1とする.

(1) およびを求めよ.また,第3試行の結果,その人が得る持ち点の期待値を求めよ.

(2) を用いて表せ.

(3) を用いて表せ.

(4) 第試行の結果,その人が得る持ち点の期待値を求めよ.

出典:北海道大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問

方針

文系第4問と同じ2状態の移動で、移動確率は 、滞在確率は である。確率の漸化式は に分けると一般項がすぐ出る。期待値は、初期持ち点 に、各試行後の得点増分の期待値 を足す。(4) はその等比級数を まで和にする。

解答

(1)

サイコロの目が のときだけ部屋を移るから、1回の試行で部屋を移る確率は であり、移らない確率は である。初めは部屋 にいるので、 である。

2回目については

であり、 である。さらに であり、 である。

試行後の得点増分は、部屋 にいれば 、部屋 にいれば である。したがって、その期待値は である。初期持ち点は なので、

(2)

試行後に部屋 にいるのは、第 試行後に にいて移らない場合と、第 試行後に にいて移る場合である。したがって である。同様に である。

(3)

(2) の2式を引くと である。 だから である。また なので、

である。

(4)

試行後の得点増分の期待値は である。初期持ち点は なので、

別解。移動した回数の偶奇で部屋が決まると見てもよい。第 試行後に にいるのは移動回数が偶数のとき、 にいるのは奇数のときである。1回ごとに「偶奇への寄与」を考えると、移らない確率 では符号が変わらず、移る確率 では符号が変わるので、差 となる。これを使えば (3),(4) が同じように求まる。