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北海道大学 2004年度
理系数学 前期 第2問

問題

を2次の正方行列(ただし,),を実数とする.行列について等式……(*)を考える.ただし,行列の成分は,すべて実数とする.

(1) のとき,(*)を満たすの実数倍であることを示せ.

(2) のとき,(*)を満たすが存在するための必要十分条件は(ただし,は零行列)であることを示せ.このとき,(*)を満たすであるものを求めよ.

出典:北海道大学 2004年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第2問

方針

まず を成分計算し、 に関する3本の一次方程式にする。(1) では としてその解空間を調べ、 を使って が同じ実数倍でそろうことを示す。(2) では3本の式をうまく足し合わせて を導き、 から 、すなわち を得る。逆向きでは を仮定し、指定された から を順に決めて、残りの式も満たすことを確認する。

解答

まず成分計算を行う。

であるから、

である。したがって

と同値である。

(1)

とする。このとき (1),(2),(3) は である。 より、 である。 とおくと、 より である。また より なので である。したがって

となる。よって、 を満たす の実数倍である。

(2)

まず とし、 を満たす が存在すると仮定する。(1) に を掛けた式、(2) に を掛けた式、(3) に を掛けた式を加えると、左辺は である。一方、右辺は である。したがって である。 だから を得る。

一方、

である。したがって と同値である。これで必要性が示された。

逆に とする。このとき である。 なので、ここから も分かる。条件 を満たす解を求める。(3) に を代入すると であり、 より である。したがって である。

次に (2) に代入すると である。これを整理して だから である。 より なので、 とも書ける。

以上より、 である解は

である。最後に (1) を確認すると、、上の 、および を用いて確かに が成り立つ。したがって十分性も示された。