北海道大学 2001年度
理系数学 前期 第4問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、数列
- 解法
- 定積分評価、和の計算、極限計算
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 —
問題
−1<a<1とする.
(1) 積分∫0a1−x21dxを求めよ.
(2) n=1,2,3,⋯のとき,つぎの等式を示せ.
∫0a1−x2x2n+2dx=21log1−a1+a−k=0∑n2k+1a2k+1
(3) つぎの等式を示せ.
log1−a1+a=2k=0∑∞2k+1a2k+1
出典:北海道大学 2001年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
(1)は 1/(1−x2) を部分分数分解して積分する。(2)は有限等比和 1+x2+⋯+x2n を使って、余り項が x2n+2/(1−x2) になる恒等式を作り、両辺を積分する。(3)は ∣a∣<1 を使って余りの積分を絶対値評価し、n→∞ で0になることを示してから無限級数へ移る。
解答
(1)
部分分数分解すると 1−x21=21(1+x1+1−x1) である。したがって
∫0a1−x21dx=21∫0a(1+x1+1−x1)dx=21[log(1+x)−log(1−x)]0a=21log1−a1+a.
(2)
有限等比和より (1−x2)(1+x2+x4+⋯+x2n)=1−x2n+2 である。したがって 1−x21=1+x2+x4+⋯+x2n+1−x2x2n+2 が成り立つ。
両辺を 0 から a まで積分すると、(1)より
21log1−a1+a=k=0∑n2k+1a2k+1+∫0a1−x2x2n+2dx
である。これを移項して
∫0a1−x2x2n+2dx=21log1−a1+a−k=0∑n2k+1a2k+1
を得る。
(3)
∣a∣<1 である。x が 0 と a の間にあるとき、∣x∣≦∣a∣ であり 1−x2≧1−∣a∣2>0 である。よって余りの積分は
∫0a1−x2x2n+2dx≦∫0∣a∣1−∣a∣2x2n+2dx=(1−∣a∣2)(2n+3)∣a∣2n+3.
右辺は n→∞ で0に収束する。したがって limn→∞∫0a1−x2x2n+2dx=0 である。
(2)の等式で n→∞ とすると 0=21log1−a1+a−∑k=0∞2k+1a2k+1 となる。よって log1−a1+a=2k=0∑∞2k+1a2k+1 である。