北海道大学 1996年度
理系数学 前期 第5問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 積分、指数・対数、微分
- 解法
- 絶対値の処理、微分による最大最小、置換積分
- 難易度
- 6 / 10 計算量 5 / 10 目安 10分
問題
aを0≦a<1の範囲の数とする.F(a)=∫12∣log(x−a)∣dxとおくとき,F(a)の最小値とそれを与えるaの値を求めよ.
出典:北海道大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第5問
方針
0≦a<1 では x−a が 1 をまたぐので、x=a+1 を境に log(x−a) の符号を分ける。変数変換 u=x−a で積分区間を [1−a,1]、[1,2−a] に直し、端点だけが a に依存する形で微分する。臨界点は (1−a)(2−a)=1 で、凸性と端点の符号から最小値を与えることを確認する。
解答
0≦a<1 では、1≦x≦2 に対して x−a>0 である。また log(x−a)=0 となるのは x=a+1 であり、a+1 は区間 [1,2) に入る。したがって、u=x−a とおくと F(a)=∫1−a1−logudu+∫12−alogudu である。
この式を a で微分すると、端点の変化だけを考えて F′(a)=−log(1−a)−log(2−a)=−log{(1−a)(2−a)} となる。さらに F′′(a)=1−a1+2−a1>0 であるから、F(a) は 0≦a<1 で下に凸である。
最小を与える点は F′(a)=0 を満たす。すなわち (1−a)(2−a)=1 である。これを解くと a2−3a+1=0 より a=23±5 である。範囲 0≦a<1 に入るのは a=23−5 だけである。
このとき 1−a=25−1,2−a=25+1 であり、両者の積は 1 である。r=1−a、s=2−a とおくと、rs=1、s−r=1、r+s=5 である。よって
F(a)=∫r1−logudu+∫1slogudu=(1+rlogr−r)+(slogs−s+1)=2−(r+s)+rlogr+slogs.
ここで r=1/s だから logr=−logs であり、rlogr+slogs=(s−r)logs=logs. したがって最小値は 2−5+log21+5 である。