問題
次の問いに答えよ.
(1) 数学的帰納法により次の不等式を証明せよ.ただし,とする.
(2) 次の命題は真か偽か.真ならば証明し,偽ならばその例をあげ理由を説明せよ.
出典:北海道大学 1996年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第4問
方針
(1)は指定通り数学的帰納法で示す。 から まで増える部分にある 個の項を、すべて 以上と下から評価するのが決め手である。(2)は命題が偽であることを示すため、差が に近づくが発散する数列を作り、(1)でその発散を保証する。
解答
(1)
のとき であり、右辺も であるから成り立つ。
次に、ある で が成り立つと仮定する。このとき
である。後半の和には 個の項があり、各項は を満たす。したがって よって帰納法の仮定から
となる。以上より、数学的帰納法によって がすべての正の整数 で成り立つ。
(2)
命題は偽である。反例として をとる。このとき であるから、 を満たす。
しかし (1) より である。右辺は で限りなく大きくなるので、部分列 は有界でない。したがって数列 は収束しない。よって与えられた命題は偽である。