北海道大学 1989年度
理系数学 前期 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理系
- 分野
- 指数・対数、微分、積分
- 解法
- 接線・法線、不等式評価、面積計算
- 難易度
- 7 / 10 計算量 6 / 10 目安 —
問題
関数f(x)=(logx−1)2+2x(logx−1)−x (x>0)について,次の問に答えよ.ただし,logxは自然対数とする.
(1) 曲線y=f(x)の接線で傾き1のものは,ただ1つ存在することを示し,その方程式y=g(x)を求めよ.
(2) すべてのx>0に対して,f(x)≧g(x)が成り立つことを証明せよ.
(3) 曲線y=f(x),接線y=g(x)および直線x=1で囲まれた図形の面積を求めよ.
出典:北海道大学 1989年度 前期日程 第2次学力試験 理系 前期 第3問
方針
まず f′(x)=1 を解き、傾き1の接線が x=e だけで出ることを示す。次に u=logx−1 とおき、f(x)−g(x) を u2 と、最小値が0になる関数の和に分けて非負性を示す。面積は f(x)≧g(x) と接点 x=e を確認した上で、x=1 から x=e まで f−g を積分する。
解答
【(1)】 f(x)=(logx−1)2+2x(logx−1)−x より f′(x)=x2(logx−1)+2logx−1 である。したがって f′(x)=1 は x2(logx−1)+2logx−2=0 すなわち 2(logx−1)(x1+1)=0 である。x>0 では x1+1>0 だから logx−1=0 となり、ただ1つ x=e を得る。このとき f(e)=(1−1)2+2e(1−1)−e=−e であるから、傾き1の接線は y+e=x−e すなわち g(x)=x−2e である。
【(2)】 u=logx−1 とおくと、x=eu+1=eeu である。すると
f(x)−g(x)=(logx−1)2+2x(logx−1)−x−(x−2e)=u2+2e{(u−1)eu+1}.
ここで ϕ(u)=(u−1)eu+1 とおくと ϕ′(u)=ueu である。eu>0 だから、ϕ(u) は u<0 で減少し、u>0 で増加する。したがって最小値は u=0 でとり、ϕ(0)=(−1)⋅1+1=0 である。よって ϕ(u)≧0 であり、さらに u2≧0 だから f(x)−g(x)≧0 がすべての x>0 で成り立つ。
【(3)】(2)より曲線 y=f(x) は接線 y=g(x) の上側にある。また接点は x=e であり、直線 x=1 と合わせて囲まれる部分の面積 S は S=∫1e{f(x)−g(x)}dx である。ここで f(x)−g(x)=(logx−1)2+2x(logx−1)−2x+2e だから、原始関数の1つは x{(logx)2−4logx+5}+x2logx−25x2+2ex である。実際、それぞれ微分すると順に (logx−1)2 と 2x(logx−1)−2x と 2e が出る。
したがって
S=[x{(logx)2−4logx+5}+x2logx−25x2+2ex]1e=(21e2+2e)−(25+2e)=2e2−5.
よって求める面積は 2e2−5 である。