解答
(1)
関数 f(θ)=sinθ−θ+6θ3 を考える。導関数は f′(θ)=cosθ−1+2θ2 であり,さらに f′′(θ)=−sinθ+θ である。 0≦θ≦1 では sinθ≦θ だから f′′(θ)=θ−sinθ≧0 である。したがって f′(θ) は [0,1] で単調増加する。また f′(0)=1−1+0=0 であるから,0≦θ≦1 で f′(θ)≧0 である。よって f は [0,1] で単調増加する。
さらに sinθ,−θ,θ3/6 はいずれも奇関数なので,f も奇関数である。したがって [−1,1] における最大値は θ=1 で,最小値は θ=−1 でとる。ゆえに M=f(1)=sin1−1+61=sin1−65 であり,m=f(−1)=−f(1)=−sin1+65 である。したがって M=sin1−65,m=−sin1+65 である。
(2)
以後,t が −1≦t≦1 を動くとする。(1)より,f は奇関数で,[0,1] では f(t)≧0,[−1,0] では f(t)≦0 である。したがって tf(t)≧0 である。また最大値と最小値が M,−M なので ∣f(t)∣≦M も成り立つ。
加法定理より sin(cosx−x)=sin(cosx)cosx−cos(cosx)sinx である。ここで dxdsin(cosx)=−cos(cosx)sinx だから
∫02πcos(cosx)sinxdx=−[sin(cosx)]02π=0
である。よって I=∫02πsin(cosx−x)dx=∫02πsin(cosx)cosxdx とおける。 f(t)=sint−t+t3/6 だから sint=t−6t3+f(t) である。ここに t=cosx を代入すると sin(cosx)cosx=cos2x−6cos4x+f(cosx)cosx である。したがって
I=∫02π(cos2x−6cos4x)dx+∫02πf(cosx)cosxdx
である。
第2項について,t=cosx と見れば tf(t)≧0 より f(cosx)cosx≧0 である。また f(cosx)cosx≦∣f(cosx)∣∣cosx∣≦M∣cosx∣ である。ゆえに
0≦∫02πf(cosx)cosxdx≦M∫02π∣cosx∣dx=4M
である。
一方,標準的な積分値として ∫02πcos2xdx=π であり,
cos4x=(21+cos2x)2=83+21cos2x+81cos4x
より ∫02πcos4xdx=43π である。したがって
∫02π(cos2x−6cos4x)dx=π−61⋅43π=87π
である。
以上より
87π≦∫02πsin(cosx−x)dx≦87π+4M
が成り立つ。