問題
を実数とする。座標平面において,次の連立不等式の表す領域の面積をとする。
がの範囲を動くとき,の最大値を求めよ。
出典:東京大学 2025年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第4問
方針
上下の差 が正になる部分を積分する。式は偶関数なので で考えて2倍する。場合分けは, の符号が 全体で負になる ,途中で変わる ,常に正で高さも全区間で正の ,高さが途中で0になる に分ける。各区間で を出し,微分または単調性で最大を比較する。
解答
上側の曲線は であり,下側は である。したがって,固定した に対する縦の長さは である。ただし,この値が負ならその では領域は存在しない。式は の偶関数なので, で計算して2倍する。
1. の場合
このとき では である。よって であり,縦の長さは である。これは で非負であるから,
である。この区間では について増加し,値は である。
2. の場合
このとき は で符号を変える。 では , では である。したがって
ここで とおくと, であり,計算すると
である。
微分すると である。したがって となるので,この区間での最大は のときである。その値は
である。
3. の場合
このとき であり,さらに で縦の長さ は非負である。よって
である。この区間での最大は のときで,値は である。
4. の場合
このとき であるが,縦の長さ は が大きいところで負になる。正である範囲は すなわち である。したがって
である。この式は が増えると減少し, では である。
以上を比較すると,各場合の最大候補は の範囲に収まる。最大は であり,これは のときに実現する。よって求める最大値は である。