東京大学 2024年度
文系数学 第3問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 文科一類・文科二類・文科三類
- 分野
- 図形と方程式、三角関数、方程式・不等式
- 解法
- 座標設定、三角比の利用、式変形、範囲評価
- 難易度
- 5 / 10 計算量 5 / 10 目安 18分
問題
座標平面上に2点O(0,0),A(0,1)をとる。x軸上の2点P(p,0),Q(q,0)が,次の条件(i),(ii)をともに満たすとする。
(i) 0<p<1かつp<q
(ii) 線分APの中点をMとするとき,∠OAP=∠PMQ
(1) qをpを用いて表せ。
(2) q=31となるpの値を求めよ。
(3) △OAPの面積をS,△PMQの面積をTとする。S>Tとなるpの範囲を求めよ。
出典:東京大学 2024年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第3問
方針
Mの座標を求め,まず∠OAPの正接がpであることを確認する。次に,直線MPとMQの傾きを出し,2直線のなす角の正接を傾きの公式でp,qの式にする。分母が正であることを確認してtan∠PMQ=pと置けばqが求まる。(2)は得た式にq=1/3を代入して3次式を因数分解する。(3)はS=p/2,T=(q−p)/4と表し,S>Tをq<3pに直してpの不等式へ落とす。
解答
(1)
A(0,1),P(p,0)であるから,線分APの中点Mは M(2p,21) である。
まず,∠OAPをαとおく。三角形AOPはOで直角で,AO=1,OP=pであるから tanα=p である。
次に∠PMQを傾きで表す。直線MPの傾きは p−2p0−21=−p1 である。また,直線MQの傾きは q−2p0−21=−2q−p1 である。p<qより2q−p>0であり,2直線の傾きの差を用いると
tan∠PMQ=1+(−p1)(−2q−p1)(−2q−p1)−(−p1)=1+p(2q−p)1p1−2q−p1=p(2q−p)+12(q−p)
である。
条件(ii)より∠OAP=∠PMQであり,どちらの角も鋭角なので正接を等しくしてよい。したがって p(2q−p)+12(q−p)=p である。両辺を整理すると 2q−2p=2p2q−p3+p より 2q(1−p2)=p(3−p2) である。0<p<1なので1−p2>0であり,q=2(1−p2)p(3−p2) を得る。なお,この式では pq=2(1−p2)3−p2>1 であるから,条件p<qにも合っている。
(2)
q=31を(1)の式に代入すると 2(1−p2)p(3−p2)=31 である。分母を払って 3p(3−p2)=2(1−p2) となり,整理して 3p3−2p2−9p+2=0 を得る。左辺は 3p3−2p2−9p+2=(p−2)(3p2+4p−1) と因数分解できる。0<p<1なのでp=2は不適であり,3p2+4p−1=0 を解く。よって p=6−4±16+12=3−2±7 であり,正で0<p<1を満たすのは p=37−2 である。
(3)
三角形OAPは底辺OP=p,高さAO=1なので S=2p である。一方,三角形PMQは底辺PQ=q−p,高さが21なので T=21(q−p)⋅21=4q−p である。したがってS>Tは 2p>4q−p すなわち 3p>q と同値である。
(1)の式を代入して 3p>2(1−p2)p(3−p2) を得る。0<p<1よりp>0かつ2(1−p2)>0なので,不等号の向きを変えずに整理できる。両辺をpで割り,さらに分母を払うと 6(1−p2)>3−p2 である。よって 3>5p2 となる。p>0だから,求める範囲は 0<p<515 である。