東京大学 2014年度
理系数学 第6問
- 試験区分
- 前期日程 第2次学力試験
- 対象
- 理科一類・理科二類・理科三類
- 分野
- 図形と方程式、関数
- 解法
- 座標設定、軌跡、範囲評価、図形的解釈
- 難易度
- 7 / 10 計算量 5 / 10 目安 30分
問題
座標平面の原点をOで表す。
線分y=3x (0≦x≦2)上の点Pと,線分y=−3x (−2≦x≦0)上の点Qが,線分OPと線分OQの長さの和が6となるように動く。このとき,線分PQの通過する領域をDとする。
(1) sを0≦s≦2をみたす実数とするとき,点(s,t)がDに入るようなtの範囲を求めよ。
(2) Dを図示せよ。
% 図は省略
出典:東京大学 2014年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第6問
方針
文科第3問と同じく、P=(u,3u)、Q=(u−3,3(3−u)) と置く。ただし理科版では Q の範囲が −2≦x≦0 なので 1≦u≦2 に制限される。固定した s に対し、線分 PQ 上で x=s となる点の t/3 を u の2次式 hs(u) として表し、0≦s≦1 と 1≦s≦2 に分けて端点と頂点を比較する。図示は左右対称性を使って全体を描く。
解答
(1)
点 P を P=(u,3u) とおく。このとき OP=2u である。長さ条件 OP+OQ=6 より、文科第3問と同様に Q=(u−3,3(3−u)) となる。
この問題では Q は −2≦x≦0 上を動くので −2≦u−3≦0 である。また P の条件から 0≦u≦2 である。したがって 1≦u≦2 である。
線分 PQ 上の点を (1−λ)Q+λP(0≦λ≦1) と表す。この点の x 座標が s であるとすると s=u−3+3λ より λ=3s−u+3 である。この点の y 座標を t とすると
3t=(1−λ)(3−u)+λu=−32u2+(32s+2)u−s.
右辺を hs(u)=−32u2+(32s+2)u−s とおく。これは下向きに開く2次式であり、頂点は u=2s+3 である。
いま 0≦s≦2 とする。線分上に x=s の点があるためには u−3≦s≦u が必要であり、1≦u≦2 と合わせる。 0≦s≦1 のとき、u の範囲は 1≦u≦2 である。頂点 (s+3)/2 はこの区間に含まれるので、最大値は hs(2s+3)=6s2+9 である。端点の値は hs(1)=34−s,hs(2)=3s+4 であり、0≦s≦1 では 34−s≦3s+4 だから、最小値は (4−s)/3 である。 1≦s≦2 のとき、u の範囲は s≦u≦2 である。頂点 (s+3)/2 は 2 以上なので、この区間で hs(u) は増加する。したがって最小値は hs(s)=s であり、最大値は hs(2)=3s+4 である。
以上より、0≦s≦2 に対する t の範囲は
334−s≦t≦63(s2+9)(0≦s≦1)
および
である。
(2)
領域 D は y 軸について対称である。実際、u に対応する線分 PQ を y 軸で反転すると、3−u に対応する線分に移る。1≦u≦2 なら 1≦3−u≦2 であるから、反転後も同じ動きの中に含まれる。
したがって (1) の結果を ∣s∣ を用いて左右に広げればよい。すなわち、領域 D は
{(s,t)∣∣s∣≦1,334−∣s∣≦t≦63(s2+9)}
と
{(s,t)∣1≦∣s∣≦2,3∣s∣≦t≦33(∣s∣+4)}
の和集合である。
図では、∣s∣≦1 の部分は下側が折れ線 t=33(4−∣s∣) で、上側が放物線 t=63(s2+9) である。1≦∣s∣≦2 の部分は、下側が t=3∣s∣ で、上側が t=33(∣s∣+4) である。端点 s=±2 では上下の境界が一致し、s=±1 で内側の部分と外側の部分がつながる。