過去問データベース 過去問を探す

東京大学 2005年度
理系数学 第2問

問題

となるどのような複素数に対してもとは表されない複素数全体の集合をとする。すなわち,

とする。このとき,に属する複素数で絶対値が最大になるようなの値を求めよ。

出典:東京大学 2005年度 前期日程 第2次学力試験 理系 第2問

方針

と平方完成する。 とおけば,同じ に対応する2つの である。 に入るには,この2つの逆像がともに半径 の円内にあることが必要十分なので, は中心 の2円の共通部分を動く。 として,固定した に対し について増加することを示し,共通部分の上端で最大化する。

解答

とおくと である。ある に対して を満たす を1つ取ると,対応する の2つである。 のときは同じ値になるが,この場合も以下の条件に含まれる。

したがって, に属するためには, と表すすべての を満たせばよい。これは と同値である。 とおく。この条件は である。 とおくと,2つの不等式のうち厳しい方は中心から遠い側であり, である。右辺が0以上でなければならないので,特に である。

一方,

である。 を固定し, とおくと,右辺は であり, で微分すると である。したがって,固定した に対して が最大のとき最大になる。

よって を代入すればよい。このとき であるから,

である。したがって である。

等号が成り立つには かつ であればよい。このとき であり,実際 を満たす。対応する である。よって, に属する複素数のうち絶対値が最大となるものは である。