問題
,を実数とする。次の4つの不等式を同時に満たす点全体からなる領域をとする。
領域におけるの最小値を求めよ。
出典:東京大学 2003年度 前期日程 第2次学力試験 文系 第2問
方針
求めたい量を と置き、まず条件から の下限を取り出す。 から 、また , , から が必要である。次にこの最大値 が実際に達成できることを、直線 上で , と置いて示す。下限評価だけで終わらせず、実現可能性まで確認する。
解答
とおく。, より である。また であるから である。したがって、条件 , が成り立つなら である。さらに2つの不等式を足すと である。
よって 上の任意の点について
が必要である。したがって ただし である。
次に、この下限 が実際に達成できることを示す。
まず の場合を考える。このとき最大値が0であるから である。したがって は4つの不等式をすべて満たし、 が実現する。
次に とする。直線 上の点を と表す。このとき である。したがって条件を満たすには すなわち となる を から選べばよい。 の定義より である。これらから であり、さらに も成り立つ。よって区間 は と共通部分をもつ。その共通部分から を選べば、 かつ4つの不等式を満たし、しかも となる。
以上より、求める最小値は である。